26年度施政方針

 

 

 

 本日、第1回市議会定例会において平成26年度予算案をはじめ諸議案のご審議をお願いするにあたり、議員各位に敬意を表しながら、市政運営にあたっての施策の概要を述べさせていただき、市民の皆さま並びに議員各位のご理解とご協力を賜りたいと存じます。
 
  私は、昨年4月、無投票で再選させていただき、その責任の重さに身が引き締まる思いで、2期目をスタートいたしました。これまで以上に努力し、市民の皆さまの信頼と期待に応えなければならないと、決意を新たに取り組んでいるところであります。
  私は、2期目の市政運営にあたり、31項目の公約をいたしましたが、特に産業振興による雇用の確保、少子化対策、観光振興に重点をおいて取り組み、「力強く躍進する由利本荘市」をつくり上げていきたいと考えております。
 
  さて、我が国の経済情勢については、デフレからの早期脱却と日本経済の再生を目指す、いわゆる「アベノミクス」効果が徐々に現れ、内閣府公表の月例経済報告や日銀発表の金融経済月報によると、「我が国の景気は緩やかに回復している」とされております。
  景気の先行きについては、輸出が持ち直しに向かい、各種政策の効果が下支えする中で、家計所得や投資が増加し、景気回復基調が続くと期待されますが、引き続き海外景気の下振れによるリスクを抱えております。
  また、現在は消費税増税前の駆け込み需要が景気を後押ししており、4月からの消費税率引き上げが、国民生活や経済活動に与える影響が心配され、個人消費等の反動減による景気の落ち込みが懸念されております。
  このような状況のもと、安倍政権は回復基調にある日本経済を着実な成長路線に乗せることを最大の課題に据え、消費税増税に向けた経済対策として、平成25年度補正予算を、先日の国会で成立させました。その経済対策の中味は、復興・防災・安全対策の加速、低所得者世帯への影響緩和、駆け込み需要の反動減の緩和などでありますが、本市としては、これら経済対策による本格的な景気回復に期待をよせるものであります。
  本市の重要プロジェクトであります「国療跡地利活用事業」につきましては、昨年来、私自らが、何度となく上京し、国や国会議員、関係機関に対し、国の支援について陳情・要望を行って参りました。 また、消防救急無線のデジタル化事業についても、先月、急きょ上京し、国に対し強く要望して参ったところであります。
  この度の、国の補正予算により、「国療跡地利活用事業」の実施設計、地質調査費の内、8,250万円、「消防救急無線のデジタル化事業」については、1億4,070万円の補助事業内示を頂きました。
  国療跡地利活用事業につきましては、都市公園の総合防災公園事業に位置づけられ、今後多額の事業費が想定されることから、この交付内示により、国の支援の大きな第一歩が踏み出されたものと考えております。また、無線のデジタル化事業につきましても、新消防庁舎建設事業と歩調を合わせた整備が可能となり、非常に喜ばしいことと考えております。
  これまでの、国や関係機関への陳情・要望が今回の補正予算として実現したものであり、国の効果的な支援により、私の公約であります、市の財政健全化に大きく寄与するものと考えております。
  また、最近、人口減少が日本全体の大きな社会問題として取り扱われるようになりました。国土審議会の「国土の長期展望」によると、「我が国の総人口は、2004年をピークに、今後100年間で、明治時代後半の水準に戻っていく」とされ、今から100年後には、日本の人口は現在の半分にまで減少するという、非常にショッキングな見通しが出されております。
  このような状況を受け、秋田県と県内市町村は協働で、昨年、全国に先がけて「人口減少社会に対応する行政運営のあり方研究会」を立ち上げております。この問題については、長期的視点で現状を直視する必要があり、本格的に迎える人口減少社会の中で、行政サービスの維持をどう実現していくか、県と市町村が一体となって取り組むべき重要な課題であります。
  さて、昨年は大変うれしいことに、日本海沿岸東北自動車道の秋田・山形および山形・新潟の県境区間の事業化が決定いたしました。さらに、長年の懸案でありました鳥海ダムにつきましても、事業継続の決定がなされ、ほっと胸を撫でおろしているところであります。今後は、両事業とも早期着工、早期完成に向け、あらゆる機会を捉え、関係機関と手を携えて要望活動に全力をあげて取り組んで参ります。
  また、平成23年12月オープンした文化交流館カダーレでありますが、開館2周年を待たずして、昨年9月に入場者100万人を突破いたしました。一日平均約1,680人の利用状況であり、文化交流の拠点として、今後ますます市民の皆さまに愛され、有効活用されることを願うものであります。
  昨年はまた、災害の多い年でありました。11月21日、市道猿倉花立線で発生した土砂崩落に巻き込まれ、作業員5名の方がお亡くなりになりました。ここに改めて、ご冥福をお祈りするものであります。
 この土砂崩落を受け、その要因分析や再発防止策の検討を行うため、学識経験者による「由利本荘市『市道猿倉花立線』土砂崩落技術調査委員会」を設置し、12月25日に第1回委員会を開催しております。この委員会では、土砂崩落の概要を説明し、現地を視察しておりますが、委員より出された課題や求められた資料を整理し、明日2月19日には第2回の委員会を秋田市を会場に開催いたします。
 今後、数回の委員会開催の上、調査を行い、年内には結果を取りまとめたいと考えておりますので、議員各位のご理解をお願いいたします。

  それでは、平成26年度の予算案及び重点施策の概要について申し上げます。次の7点に重点を置きながら施策を実施して参ります。
 
  1点目は「財政と次期総合計画」であります。
  平成26年度の地方財政対策は、国・地方とも財源確保が難しい中、「中期財政計画」に基づき、一般財源総額について、社会保障費の充実分等を含め、平成25年度の水準を相当程度上回る額が確保されたところであります。
 こうした情勢をふまえ、本市の新年度予算は、臨時財政対策債を含む実質交付税を、前年度比0.2%減のほぼ前年並みで見込んだところであります。しかし、歳入の根幹である市税については、固定資産税が家屋の新増築の増加に伴い伸びたものの、法人市民税では、地域経済の動向が不透明であるため減額を見込んでおり、依然として厳しい状況にあります。
  歳出では、財政計画、総合発展計画、定住自立圏構想を基本に、「雇用」、「観光」、「環境」、「健康」、「教育」の5Kに加え、「防災」に重点を置き、地域雇用創出推進基金、地域の元気臨時交付金基金を活用し編成したものであります。
 財政の健全化は、あらゆる市政運営の基本となるものであります。平成25年度の実質公債費比率は14%台となる見通しでありますが、引き続き財政規律を保ちながら健全な財政運営に努めて参ります。平成27年度からは普通交付税の合併特例による「算定替え」分の逓減が始まることから、新年度は、これまで以上に行財政改革を加速して参ります。
  次に、次期総合計画の策定につきましては、本市を含め全国的な人口減少社会や少子高齢化という重層的な課題に応える新創造ビジョンとして、農商工・観光を始め、雇用、教育、福祉、保健など、幅広い分野において、「新たなまちづくりを創造していく」ことを目指しており、引き続き策定作業を進めて参ります。
  昨年11月に実施した市民アンケートの内容を十分に分析するとともに、有識者ヒアリングも踏まえ、本市が取り組むべき課題を整理し、これに対する総合的な施策事業を示していくことが重要であると考えております。
  さらに、市民の各界各層からなる「新たなまちづくり検討委員会」を開催し、市民の多様な意見・提言を基本構想・基本計画に反映させ、市議会のご理解を得て参りたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
 剣道の教えに「稽古照今」という言葉がありますが、これは先達の行いを指針として今の自分自身と照らし合わせることで、さらに限界を目指して、日々研鑽を積んでいくことの大切さを表したものであります。
 この次期計画策定にあたっては、現総合発展計画の点検・分析を行いながら、市民要望を念頭に置き、長期視点に立った、魅力あふれるまちづくりの最高点を目指し、市民とともにつくりあげるビジョンに取りまとめて参りたいと考えております。
 定住自立圏構想につきましては、本市の定住自立圏共生ビジョンは、平成26年度をもって最終年度を迎えますが、期間終了後も引き続き継続し、幅広い政策課題に取り組んで参りたいと考えております。また、国の「定住自立圏の今後のあり方に関する懇談会」において、大幅な財政措置の拡充を検討している動きもあり情報収集に努めて参ります。
 近年、全国的な問題とは言え、少子・高齢化や、人口減少が進行し、地域コミュニティを取り巻く状況は、その担い手である人材の減少や、生活様式の多様化などにより、経済活動、地域資源の維持、伝統文化の継承が難しくなってきております。
 地域の課題解決及び活性化を図ることを目的に、昨年、各地域に設置しました「まちづくり協議会」につきましては、自主的・自発的な取り組みを期待しており、市民と行政との協働によるまちづくりを推進するとともに、本市におけるこれからの住民自治のあり方について共に考えて参ります。
 また、地域の活力増進と連帯感の創出を図るため、市民が主体となり企画・実践する「地域づくり推進事業」を継続し、地域の独自性と活力を発揮できる活動や事業に対して支援を行い、地域の活性化や交流拡大、ひいては市全体の活力向上につなげていきたいと考えております。
 市民生活に直結した事業として、引き続き、生活バス路線の維持確保、市コミュニティバスの運行など、公共交通施策の推進に努めて参ります。
 県外・市外からの人口の移住を促し、本市における定住人口の確保を図るため、空き家情報及び、子育て支援や教育・福祉などの生活関連情報を一元的に発信するとともに、市外からの移住者で住宅取得などの要件を満たした方を対象とする「定住促進奨励金」制度を創設して参ります。
  これら各種施策の実施や、市民ニーズへの迅速・的確な対応には、地域の実情や現場を職員が自分の目で確認することや、職員個々のスキルアップが不可欠であると考えております。そのため「全国市町村アカデミー研修」や「県市長会主催研修」のほか、「やねだん故郷創生塾」や「民間企業実地研修」への職員派遣、さらには「自主研修助成制度」の実施など、職員研修を充実して参ります。また、全体の奉仕者として、市民から信頼される職員を目指し「職員行動指針」のもと職務に精励するよう、引き続き組織として取り組んで参ります。
  2点目は「国療跡地利活用事業」であります。
  国療跡地利活用事業については、昨年の市議会9月定例会において、国療跡地利活用基本計画案に対する市議会の合意を得た後、
  12月に当該基本設計業務委託契約を締結しており、現在、基本設計に係る詳細作業を進めているところであります。また、去る2月4日には、秋田県知事より「総合防災公園の都市計画事業認可」を受けたところであります。
  平成26年度は、実施設計業務と計画地となる用地の買戻しを進め、平成27年度からの工事着手に向けて、さらに具体の作業に取り組んで参ります。
  3点目は「産業振興と雇用確保」であります。
  地元企業は、地域の新産業を実現する原動力であり、地域経済の大きな支えであります。市では昨年制定した「地域特性を活かした産業振興と中小企業の育成に関する条例」を産業振興における包括的な指針と位置づけ、施策に反映させて参りました。
  これまで地元企業との定期的な訪問による情報交換を通じ、必要に応じた支援策を講じて参りました。これに加え、トップセールスによる企業誘致活動に積極的に取り組み、企業進出の推進を図って参ります。
  またこのほかにも、市工業振興ビジョンを基本に、「中小企業融資斡旋資金事業」による設備投資の資金供給支援、「地域企業国際化人材育成事業」による従業員の語学研修支援、「省エネ改修事業支援事業」による工場等の電気、ガス等の省エネを目的とした改修支援を実施して参ります。
 雇用対策については、「新規雇用奨励助成事業」「雇用支援対策助成事業」の企業支援と、「就業資格取得支援助成事業」による求職者への就職支援を継続実施するとともに、新たに林地残材の買い入れを通じた小規模林業による雇用創出の有効性を探る「雇用創出実践事業」を実施して参ります。
 また、商業振興策としては、由利本荘市商工会との連携により、「地域商業振興事業」を実施し、中山間地域における「出張にぎやか商店街」への開催に補助するほか、空き店舗活用事業にも取り組んで参ります。
 このほか、農業6次産業化や観光資源の商品化など成長が期待される産業の育成や、市雇用創造協議会の事業を通じ、積極的に雇用の場の創出を図って参ります。
  次に、観光振興についてでありますが、本市は国指定史跡「鳥海山」を中心とした豊かな自然や、番楽をはじめとする歴史ある民俗文化など、多様な観光資源を有しており、その資源を磨き上げ、観光地としての魅力を向上させた上で観光誘客を促進し、産業と経済の活性化に結びつけて参ります。
 平成26年度から、「秋田県市町村未来づくり協働プログラム」として、『鳥海山を核とした広域観光振興プロジェクト』を、にかほ市と連携して実施いたします。この事業では、「鳥海観光エリア」を一体的に構築するため、「観光スポットの魅力向上のための環境整備」、「観光案内拠点施設の整備」、「鳥海山麓の二次アクセスの構築」を柱に事業を推進いたします。
 更には、環鳥海地域を形成する、にかほ市並びに庄内地域との広域連携を強化しながら、鳥海山の知名度や、観光地としての認知度の向上に努め、エリアへの誘客を図るとともに、地域の食や文化を活用した体験型のメニューをつくり、滞在型観光を推進して参ります。あわせて、にかほ市、酒田市、遊佐町と連携し取り組んでいる、鳥海山を核としたジオパーク認定に向け、4市町による先進地視察やフォーラムを開催して参ります。
 また、スポーツツーリズム推進事業による、宿泊費助成を行いながら大会や合宿を誘致するほか、国民文化祭の開催に合わせ「宿泊得々キャンペーン」を実施して参ります。
 訪日観光誘客については、韓国や台湾でトップセールスを行い、本市を売り込んで参りましたが、特に台湾からの誘客実績が伸びるなど、海外ツアー客の誘致に直結していることから、今後も継続して参ります。
  次に、農林水産業についてでありますが、国は、「強い農林水産業」、「美しく活力ある農山漁村」の実現に向け、「農林水産業・地域の活力創造プラン」を作成し、「米政策」や「経営所得安定対策」の見直し、「農地中間管理機構」や「日本型直接支払」の創設など、新たな農業政策を打ち出しましたが、急激な政策転換により、生産現場の農業従事者は不安を感じております。このため、国に対しては、早期に詳細な内容を示すよう働きかけるとともに、現場の声を聞きながら、地域の実情に配慮した制度の運用を求めて参ります。
 また、TPP交渉は重大な局面を迎えておりますが、国民生活への重大な影響が懸念されることから、交渉内容に関する情報開示と説明を行い、重要5品目などの国益を確保するよう、要望して参ります。
 農業振興につきましては、「人・農地プラン」による担い手・生産組織の育成を図り、「水田フル活用ビジョン」に基づき、地域特性を活かした産地づくりを推進して参ります。
 JAと連携し土づくり肥料散布による「高品質・良食味米」生産への取り組みを継続するとともに、「鳥海りんどう」、「アスパラガス」、「ミニトマト」など、立地条件を活かした収益性の高い作物の振興と、6次産業化による新たな付加価値の創出に取り組み、地域ブランドの確立を目指して参ります。
 畜産につきましては、畜産農家が安心して営農継続、または規模拡大ができるような環境整備と、優良な繁殖雌牛の確保による、子牛産地の形成、「秋田由利牛」の生産振興・消費拡大に取り組んで参ります。
 農業生産基盤の整備につきましては、本荘地域と鳥海地域の県営ほ場整備事業を継続するとともに、農地の区画拡大や暗渠排水の整備を行う農業基盤整備促進事業を実施し、担い手への農地集積や農業の高付加価値化を推進して参ります。
 森林・林業につきましては、民有林造林促進事業、森林整備地域活動支援交付金を継続するとともに、地元産材の生産拡大と林家所得の向上を図るため、木材加工施設整備へ支援して参ります。
 また、新たにペレットストーブ等設置への補助を行い、木質バイオマス利用の推進に努めて参ります。
 水産業につきましては、漁港施設機能強化事業と強い水産業づくり交付金を活用し、安全な漁業活動の推進を図って参ります。
  4点目は「消防・防災」であります。
  新消防庁舎は、大規模災害などにおける防災活動拠点としての機能向上のほか、避難住民の受け入れ等を想定し、自家発電設備とともに再生可能エネルギーを導入するなど災害に強い自立・分散型のエネルギーシステムを備えた庁舎として、平成26年度竣工に向けて整備を進めております。
  新消防庁舎の通信指令室には最新の高機能消防指令システムを導入し、迅速かつ的確な初動体制の整備を図って参ります。
  また、消防救急無線は、電波法関係法令の改正に伴い、平成28年5月までにデジタル方式の無線システムに移行を求められていることから、平成26年度中の整備を進めて参ります。
 さらに、消防車両の更新や耐震性貯水槽の整備など、消防施設や装備の一層の充実強化を図って参ります。
  次に、避難勧告等の防災情報伝達手段の同報系防災行政無線システムにつきましては、平成22年度に本荘・岩城・西目地域を対象に津波対策として整備されたものであり、その後、全国瞬時警報システム(Jアラート)との連動を図り、緊急放送が可能となっております。
  気象庁の特別警報について、市町村に住民周知の措置が義務付けられたことを受けて、全国瞬時警報システムと連動している同報系防災行政無線設備の全市的対応が求められているところであります。
  既に配備されている本荘・岩城・西目地域については、今年度に基地局の改修を含め、子局のデジタル化と増設を行い住民伝達の一層の充実を図って参ります。
 また、新たに同報系防災行政無線設備が必要な内陸地域については、導入に向けた基本設計を実施して参ります。
  津波対策としましては、一昨年、秋田県が公表した津波関連データをもとに、避難困難地区とされる西目地域海士剥地区に「津波避難タワー」を整備し、津波に備えるとともに避難訓練の際に活用することにより、防災意識の継続的な啓発を図って参ります。
 また、鳥海山麓等での冬山遭難に備え「雪上車」を更新して参ります。さらに、25年度に引き続き、各地域の主な避難場所へソーラーLED照明灯を設置するほか、本市地域防災計画の見直しや災害対応マニュアルの作成など防災体制の一層の充実・強化に努めて参ります。
  5点目は「教育・文化・健康福祉」であります。
  「教育」につきましては、この後、教育長の教育方針で具体的に述べますが、本年4月に開校する岩城小学校の完成に伴い、道川小学校の解体工事を実施するほか、平成27年3月までの完成に向け、引き続き東由利中学校改築工事を進めるとともに、平成27年4月に統合予定の、大内地域統合中学校の使用校舎となる出羽中学校の大規模改修を実施するなど、次代を担う子どもたちのより良い教育環境の整備に努めて参ります。
 また、今年は秋田県で初めて開催される「国民文化祭」本番の年であります。本市では、早速4月から、市の独自事業として、各地域を歩いて巡る「フットパス」事業を実施し、本市の多様な文化資源を活用し、紹介して参ります。また、10月4日からは、文化交流館「カダーレ」を主会場に、5つの主催事業を順次開催し、同時に、本市の特色ある食文化を紹介する「食のイベント」ブースを設置します。これらの事業をとおして、市民の皆様に地元の文化資源や地域の宝を再発見していただき、全国への情報発信に繋げて参りたいと考えております。
 また、今年度のカダーレ自主事業につきましては、東京都交響楽団によるオーケストラ公演や太鼓芸能集団「鼓童」の公演、国際的な女声合唱団の公演などを予定しており、質の高い充実した舞台芸術を提供して参ります。
  次に、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らしていくために、「第6期高齢者保健福祉計画」を策定いたします。また、医療・福祉・介護が連携した生活支援・介護予防サービスを継続的に提供し、地域で支え合うための地域包括ケアシステムを構築し進めて参ります。
  市民の健康づくりにつきましては、新たに策定しました「健康由利本荘21計画」に基づき実践して参ります。特に、がん検診対策としては国の方針を受け、乳がん・子宮頸がん検診の受診率を上げるため、検診の重要性の認識と受診の動機付けを目的に無料クーポン券を未受診者へ再配布し、受診率の向上に努めて参ります。
  母子保健事業では、妊婦や乳幼児健診、5歳児全員の健康相談をはじめ、少子化対策として不妊治療費助成事業を継続し、また、感染症予防対策事業では、各種予防接種や、昨年全国的な流行があった風疹に対する予防接種の全額助成を継続し実施して参ります。
 栄養指導事業では、各地域の乳幼児健診や特定健診事業における栄養教室と栄養指導を行い、市民の健康管理と食育を進めて参ります。
 また、これまでも地域医療や二次医療体制の充実に努めて参りましたが、平成26年度は、鳥海診療所において新たな体制での地域医療に取り組むほか、東京医科大学に寄付講座を設け、地域の中核病院であります由利組合総合病院への医師確保と医療の充実に取り組んで参ります。
 子育て支援につきましては、引き続き、安心して出産や子育てが出来る環境づくりに力を注ぐとともに、子育て応援社会への基本プランとなる「子ども・子育て支援事業計画」の策定や、平成27年度からの子ども・子育て支援新制度システム運用に向けた準備を着実に進めて参ります。由利本荘市立の保育園・幼稚園の運営につきましては、子どもを育む環境を第一に考えながら、保護者の皆様や地域の皆様に丁寧に説明し、ご意見を伺いながら対応して参ります。
  また、国民健康保険制度及び後期高齢者医療保険制度の安定した運営に努めると共に、子育て家庭を支援するため、小学6年生までの医療費助成と中学3年生までの入院医療費の全額助成を引き続き実施して参ります。
 障がい者福祉につきましては、新たに平成27年度から始まる第4期障がい者福祉計画の策定に取りかかるとともに、障害(がい)者総合支援法に基づく障がい福祉サービスについては、さらに充実させ着実に推進して参ります。平成26年度には、障がい者通所施設となる地域活動支援センターを新たに矢島地域に開設し、障がいを持つ方が地域において自立した日常生活を営むことができるよう支援して参ります。
 生活保護支援につきましては、法に基づいた適正、迅速な事務の執行にあたるとともに、引き続き、受給者等への就労支援の実施により自立への促進を図って参ります。
  6点目は「社会資本整備」であります。
  国は、高度成長期以降に整備されたインフラの老朽化に対して、戦略的に対策を進め、公共交通等の安全安心の確保、暮らしやすい生活環境の実現に取り組むとしております。
 このことから、市民の安全・安心の確保を図るため、生活幹線市道の法面点検を実施し、法面の健全度を把握して参ります。さらに、社会資本整備総合交付金事業で田尻石脇線、竜巻1号線、石ノ花環状線等、市道改良工事を実施し、通学路等の安全対策の強化に取り組みます。
 都市計画事業では羽後本荘駅のバリアフリー化や東西自由通路、駅東口等の整備については、昨年度より具体的な検討のため利用実態調査を実施しておりますが、平成26年度には、JRや関係機関と協議を重ねながら、測量調査や概略設計を実施し、事業化に向け検討して参ります。また、平成22年度から実施しております、住宅リフォーム資金助成事業につきましても継続して実施して参ります。
 下水道事業につきましては、石脇地区を中心に整備区域の拡大を図ります。また、既存施設の長寿命化のため、水林浄化センターの詳細設計及び道川浄化センターの設備更新に取り組むとともに、前郷浄化センター及び西目浄化センターの計画策定に着手して参ります。
 農業集落排水事業では、東由利地域の田代・黒渕地区の整備を継続実施いたします。また、処理施設の機能強化については、由利地域の黒沢明法地区の設備更新と吉沢地区の実施設計を行って参ります。
 簡易水道事業においては、大内第三簡易水道及び東由利簡易水道の統合事業を継続実施し、更に大内第一簡易水道及び矢島地域の元町南簡易水道と熊之子沢簡易水道の整備統合に向け計画策定に着手して参ります。
 水道事業につきましては、「水道事業第1次施設整備計画」の8年目を迎え、継続事業である子吉浄水場耐震化・改良工事と基幹管路の更新工事を推進し、安全・安心で災害に強い水道をめざして参ります。
 ガス事業につきましては、経年管対策として石脇地域に電気防食装置を新たに設置し、ガス導管施設の更なる安全確保に努めるとともに、引き続き地元由利原産の環境に優しいクリーンな天然ガスの利用促進、普及を図って参ります。
  ケーブルテレビ事業につきましては、身近な情報を伝える市民のテレビ局「ゆりほんテレビ」として親しまれ、多くの市民に視聴していただけるよう、制作番組の充実に努めて参ります。また、県外のTBS系列の放送、専用端末による緊急・防災情報の提供や無料電話、インターネットなどケーブルテレビの魅力をPRし、加入促進を図って参ります。
  さらに、テレビ画面を通した高齢者の買い物支援や見守り支援の実証実験事業を行い、ケーブルテレビを活用した生活支援サービスの可能性を検証して参ります。
 7点目は「環境と再生可能エネルギー」であります。
  本荘清掃センターの基幹的設備改良事業につきましては、平成26年度完成の見込みであり、統合が予定されている矢島鳥海清掃センターの利活用等に係る基本的な計画を策定し、尚一層の廃棄物処理施設の利便性・効率化に努めて参ります。
 また、ごみの減量化につきましても、生ごみの堆肥化を推進するため、簡易に取り組みやすいダンボールコンポストへの補助金交付や講習会の開催などを実施し、循環型社会形成を進めて参ります。
 再生可能エネルギーにつきましては、恵み豊かな環境を確保し、地球温暖化防止、自治体における災害対策機能の強化を目的に、太陽光、風力、小水力及びバイオマスタウン構想に基づく木質バイオマスの利活用を四本柱として、引き続き施策展開を図るとともに、地元企業の立ち上げ等に対する支援を行って参ります。

 以上、平成26年度の市政運営の基本的な考え方および重点施策の概要についてご説明申し上げました。
 厳しい経済情勢の中ではありますが、均衡ある市政発展のため、市民目線に立った市政運営に全力を傾注して参る所存でありますので、議員各位をはじめ市民の皆さまのご理解、ご支援、ご協力をお願い申し上げまして施政方針といたします。