表紙 広報ゆりほんじょう NO.114 平成21年(2009) 12月15日 編集・発行◎由利本荘市広報広聴課 http://www.city.yurihonjo.akita.jp 〈愛牛とふれあう〉笑顔で子牛とふれあう堀内拓也さんは、今年就農した若き農業人だ。(記事は14nに掲載) Special Edition 徹底リポート 農業実践力 2〜21ページ 徹底リポート 農業実践力  コメ離れ、農産物価格の低迷、後継者不足、耕地面積の減少……。  農業を取り巻く情勢を言葉にすると、マイナス方向になりがちだ。  だが、本当にそれだけで地域の農業を語ったことになるだろうか。  鳥海山から日本海に面して広がる豊穣の大地・由利本荘。  ここには厳しい現実に立ち向かい、日々努力を重ねる農家の姿がある。  そして、その取り組みはどこにも負けない成果を上げている。  地域営農の現場に出かけ、「農業に懸ける」農家の思いを追った。 序章 生き残れるか、地域営農  40%台(カロリーベース)という低い食料自給率、就業人口の減少に伴い3%に満たない農家が農地を守りながら食料生産を支える現状にあって、農家の高齢化が進む日本の農業―。国の農政とともに歩む点では、本市の農業も同じような問題を抱えている。  問題の一つは、日本人のコメ離れによるコメ価格の下落。昭和三十七年に百十八`だった国民一人当たりの年間消費量は、食の多様化などで平成十六年には五十九`へと半減。人口減少に伴い、消費量はさらに減ると見込まれている。  耕地面積の減少も著しい。昭和三十年代に比べ、日本全体で約八割にまで減少したとされ、本県のコメの生産調整による減反率は平成二十年産米で32.1%、減反面積は四万二千百fに及ぶ。一方、WTO(世界貿易機関)による輸入米は年間約七十七万dで、本県の年間生産量四十六万dを上回る。  農家数と農業人口の減少も進んでいる。農林水産統計によると日本の農業就業人口は毎年十数万人ずつ減り続けており、平成二十年では二百九十八万人。本市を見ても、平成十七年の販売農家(経営体)は四千九百七十五で、このうち農業所得が総所得の五割以上を占める主業農家は七百六十一(2005農林業センサス)と、十年間で半減した。  コメ価格の低迷は水稲農家の所得の低下に直結。家計収入を他に求め、就業人口がさらに減るという図式となり、高齢化や過疎化が拍車を掛け、負の連鎖に陥っている。  しかし、農業は古くから日本人の主食であるコメをはじめ、野菜や肉など、ふだんの食生活に密着した、欠かせない産業だ。 市の発展にかかるカギ握る「農業こそ、地域の礎」  本市の産業構造は商工業やサービス業などとともに、農業の占めるウエイトが大きく、農業分野が市の発展にかかるカギを握っている。自然の循環機能を生かし、市のブランド力や地域コミュニティーを育む原動力でもあり、農業こそ「地域の礎」。  農家は命懸けの努力を重ね、その成果は着実に実を結び、さまざまに成果を上げている。その取り組みを徹底リポートする。 1 優れた地域特性で躍進 鳥海りんどう  冬は2bを超える積雪の鳥海地域。冬場の出稼ぎをなくし、複合経営の確立を夢見る農家の頭上にリンドウという光が差した―「鳥海りんどう」が販売4年目で、産地の指標となる1億円を突破。  これまでの歩み、指導員の証言と農家の意気込みを聞いた。 2 地域から魅力発信 産直施設・秋田由利牛  「安全・安心」「地産地消」で、地域の産直施設の人気が年々高まっている。地域ブランド「秋田由利牛」の基盤となる肥育牛も増加。ファン獲得を目指すイベントも大盛況だ。女性パワーと若き担い手、それぞれに思いを聞いた。 3 地域営農の持続的展開へ あくなき挑戦者たち  地域営農の最前線に立つ営農集団。農地を守り、有効活用を図りながら自立を目指し前へ進む。また、企業やグループの戦略的な取り組みも盛んだ。市では活気に満ちた新しい農山村(ふるさと)づくりをサポート。目指す先は「地域営農の持続的展開」。確かな目標へ挑む農業者を追う。 ●取材協力 秋田県農林水産部、由利地域振興局、秋田しんせい農業協同組合 ■由利本荘市産業別就業者数(平成17年国勢調査)  総就業者数44,021人   第1次産業  5,207人 (うち 農業4,904人 漁業60人)   第2次産業 15,129人 製造業・建設業・電気ガス業   第3次産業 23,515人 小売業・サービス業    分類不能     170人 市内農家数の推移(農業センサス) ※自給的農家を含む。合併以前の数値は旧市町の合計  昭和35年 15,068戸  昭和40年 12,849戸  昭和45年 10,608戸  昭和50年  9,914戸  昭和55年  9,382戸  昭和60年  8,780戸  平成 2年  7,949戸  平成 7年  6,987戸  平成12年  6,328戸  平成17年  5,802戸 1 優れた地域特性で躍進 鳥海りんどう 出荷4年目で販売額1億円突破! 日本百名山の一つに数えられる鳥海山。 その北東、鳥海地域で栽培されている鳥海りんどうの販売額が念願の一億円を突破した。 出荷を開始してからわずか四年。 産地の指標となる大台を超えた鳥海りんどうを取材した。 農家の着想がきっかけ、連携し産地化を推進  誕生のきっかけは農家の着想だった。農業所得を補うため、鳥海地域の農家は冬場に出稼ぎへ出た。出稼ぎに頼らず、複合経営を目指したい…。誰もがそう思っていた。  「ここでリンドウの栽培はできないだろうか」。  村上嘉昭さんの発したひと言が周囲の耳目を集める。平成十六年七月、花の栽培講習会の懇談の席でのことだった。  リンドウは冷涼な気候を好み、水田のような稲作で酸性化した土壌が栽培に適している花。国内の市場に普及しているリンドウは、鳥海山の自生種から栽培用品種として改良されたものが多く、鳥海地域は栽培の最適地だった。  リンドウという名の、農家の頭上に差し込んだ一筋の光――。その着想はすぐに具体化へと動き出し、県と市、JAがスクラムを組み、産地化に向けた体制を整えた。  翌十七年には県由利地域振興局が“鳥海りんどう”の里づくり推進事業を創設。鳥海地域の十八戸の農家が二・五fで栽培を開始した。秋田しんせい農協りんどう小部会(真坂重孝部会長)も発足した。定植一年目の作業は花芽を確実に取り除き、株の根本にしっかりと養分を行き渡らせることが大事で、農家の努力で品質の良い株が育った。  平成十八年の夏、「霊峰鳥海山で育まれた花 秋田鳥海りんどう」としてデビューすると、その年の出荷数は目標の七十四万本を大きく上回る百三万本を記録。販売額も四千六百万円と、“新人”としては上々の滑り出しを見せた。その後も出荷は堅調に推移。今年は栽培農家数が鳥海地域外を含めて三十六戸と、五年前に比べて倍増。面積も約四倍の九・九fにまで拡大した。 佐竹知事と長谷部市長に喜びの報告、祝賀会も開催  販売額一億円は九月二十一日出荷分で達成された。農家がこれまで掲げてきた「平成二十二年度に栽培面積十f、販売額一億円」という目標を一年前倒しでクリアしたことになる。  りんどう小部会のメンバーと関係者は十月七日、県庁を訪ね、佐竹知事に喜びの報告を行った。「スタートしてわずか四年で一億円の大台達成はすごい。農家の皆さんと関係機関、それぞれの努力が実った。これからも品質重視で頑張ってほしい」と佐竹知事は順調な産地づくりの歩みを讃えた。部会長たちは長谷部市長にも報告した。  今月八日には、紫水館に関係者が会し「販売額一億円達成祝賀会」が開かれた。これまでの取り組みの経過などを振り返りながら、農家と農業関係者は待望の産地化実現をともに喜び合った。  【写真/「知事との交換会」に先立ち、視察先の圃場で(昨年6月)】  【写真/佐竹知事に喜びの報告(10月7日)】  【写真/約70人が参加して行われた祝賀会(今月8日)】  【写真/祝賀会で飾られた知事からの賞状】 指導員2人が語る1億円突破までの軌跡 県農林水産部農畜産振興課 主任 高橋宏彰さん  平成16年4月から本年3月まで県由利地域振興局でリンドウ栽培を指導。35歳。  由利地域振興局着任前に、仙北でリンドウの栽培指導を手がけた。鳥海地域がリンドウ栽培の適地であると確信を持っていたので、村上嘉昭さんの一言を受け、その場でこの地域が十分に産地化の可能性があると提案・提言した。  栽培経験者皆無の中でのスタートであったが、生産者はもちろん、産地づくりにかかわる全員が「絶対に成功してやる」という熱意を持って取り組んだ。  講習会は毎月必ず実施し、全員で全戸の圃(ほ)場を巡回する方式も取り入れた。時間のかかる手法であったが、結果的に短期間で技術の習得が図られたほか、毎月自分の圃場を仲間にチェックされることで、仲間との生育比較やこれまでの栽培管理に手落ちがないかどうかを確認することができた。  「作業は常に二人だから、夫婦で技術を習得しよう」という農家が増え、栽培講習会・全戸巡回にはほとんどが夫婦で参加し、活発に技術交換、情報交換が行われるようになり、軽トラックが数珠つなぎになって走る光景は完全に定着した。共選共販であるため、一人の失敗が産地全体の信用にかかわることから、全戸がチームプレーの精神で取り組むようになったことも大きな成果である。  平成十八年の初収穫では、農家の苦労を思えば、一本もムダにできなかった。そこで、収穫が始まる前から先進地視察調査、栽培講習会などにより収穫のイメージトレーニングと出荷作業の効率化への準備に徹底して取り組んだ。農家、関係機関の熱意と努力がリンドウにも伝わり、デビュー年で堂々の県内トップの産地に躍り出ることができた。  力強いデビューがその後の生産拡大の後押しとなったが、振り返れば、ここまで至るには決して順調な道のりではなかったと思う。  しかし、生産者、関係者全員が「やるしかない」を合い言葉に努力し、熱意を持ち続け、それぞれのポジションで最大限の力を発揮し、発揮した力が四輪駆動のようにしっかりとかみ合い、力強く前進できたことが大きな要因だと思う。 課題は計画的な経営管理  一般に、リンドウひと株の収穫期間は五年。鳥海地域の株の力は他産地よりも強いのが特長だが、計画的に植え替えを行うなどの経営管理が課題となる。  農家の慣れも少し気がかり。出発点に返って自ら考え提案し、積極的に技術開発にかかわるなど、自立した部会になってほしい。 秋田しんせい農業協同組合 営農経済部農産園芸課 広域指導員 村上覚さん  農協の広域指導員として鳥海りんどうのスタートから主導。47歳。  鳥海りんどうはゼロからのスタートだった。市場規模を調べ、確実に売れる花にすることを念頭に、栽培戦略と農家の仲間づくりに力を合わせてきた。今まで、まったく実績のない段階で、最初に定植した農家の決断はすごいと思う。 バラなどの実績が順風に  「ロケットスタート」には二つの意味があり、一つは量的に大きくできたこと。二つ目は良い品質をそろえることができた点。後発産地は、先進地より良い物を出さないと、相手にしてもらえない。確実にやるべき作業を、農家が手を抜かずにやり遂げたことと合わせ、天候にも助けられたと思う。バラなどの花きの部門で、しんせい農協のこれまでの実績が鳥海りんどうの販売面にも順風を与えてくれたものと感謝している。  お盆をピークに、その年の気温に左右されず、まとまった収穫・出荷ができるよう、標高差を生かした品種を構成し、植え付けている。販売面で他の産地と違う点はインターネットでの取り引きにも力を入れていること。運賃の安価な地元市場へ、値決めによる出荷も並行し進めている。 地力に伴い、気力が湧く  今後は一戸当たりの栽培面積を五十〜六十e、品種も吟味し、出荷数・販売額をともに伸ばす目標を掲げ、農家の皆さんと一緒に取り組みたい。自らの畑をしっかり管理できることが重要。副業的な感覚で流れに乗られるほど現実は甘くはない。  より長くお客さんから愛される花を作っていくためには、畑も人もフレッシュでなければならない。地力がないと、農家の気力も湧いてこないと思う。全国トップクラスの所得となる経営を目指したい。 鳥海りんどう主な品種 (品種名)      (花色)  (出荷時期) ながの極早生      ブルー  7月上旬〜中旬 ながの2号       ブルー  7月下旬〜8月中旬 スカイブルーしなの早生 ブルー  8月上旬〜下旬 スカイブルーしなの3号 ブルー  9月上旬〜下旬 深山秋         ブルー  10月中旬〜11月上旬 しなやかハイジ     ピンク  9月下旬〜10月中旬 ホワイトベル      白    7月下旬〜8月中旬 パステルベル      パステル 7月下旬〜8月中旬 鳥海りんどう出荷・販売実績 平成17年  株植え (1年目) 平成18年  栽培農家数 23戸  栽培面積 4f  出荷本数 103万本  販売額 4,590万3千円 (2年目) 平成19年  栽培農家数 26戸  栽培面積 5.6f  出荷本数 171万本  販売額 7,696万3千円 (3年目) 平成20年  栽培農家数 32戸  栽培面積 8.7f  出荷本数 230万本  販売額 8,156万3千円 (4年目) 平成21年(11月10日現在)  栽培農家数 36戸  栽培面積 9.9f  出荷本数 318万本  販売額 1億2,187万7千円  【写真/ながの2号】  【写真/ホワイトベル】  【写真/パステルベル】  【写真/ロゴマークも色鮮やかに】  【写真/式典開き、華々しく】  【写真/株の手入れを念入りに】  【写真/積極的に研修実施】  【写真/出荷を待つ鳥海りんどう】 INTERVIEW 村上 嘉昭さん(54歳・鳥海町上川内)  旧鳥海町にも花き部会があり、小菊やトルコギキョウなどに取り組みましたが、毎年苗を購入しなければならず、規模拡大には難しい面がありました。リンドウはハウスもいらず、面積を広げやすかったと思います。 池田喜栄子さん(58歳・鳥海町猿倉)  農協の村上さんに勧められ、1期生に仲間入り。反収よりも、楽しみながら取り組んでいます。県外視察や知事への報告など、リンドウをやって味わったことが張り合いになっています。20eほど増やし、64eとする予定です。 梶原 浩栄さん(41歳・鳥海町上直根)  勤めを辞めた平成18年に真坂部会長に誘われ、鳥海りんどうを始めました。1億円突破は県・市・農協の資金面の援助、熱心な指導のおかげです。今後は花の品質や栽培技術のレベル、効率を上げたいと思います。 佐藤  豊さん(56歳・矢島町荒沢)  県の求職支援事業を受け、今年から栽培を始めました。近所の3人が同期です。標高的に適した作目とのことで、楽しみでもあり不安も少々あり。先輩農家の皆さんから作業の仕方を親切丁寧に教えてもらっています。 「鳥海りんどう」はここがふるさと。 これからも気も手も抜かずに頑張りたい。  リンドウ小部会長 真坂重孝さん   水稲5.5f、リンドウ50e経営。鳥海町下川内在住、60歳。  鳥海りんどうが成功したポイントには次の三点があると思う。  一つは、鳥海山の自生種が長野で品種改良され、帰ってきた点。ここがふるさとであり、当然適地。  二つ目は人、指導者に恵まれたこと。県のリンドウ指導員・高橋主任の指導力が大きい。「高橋さんとは運命共同体」と言っている。  三つ目は条件のいい田んぼがあること。だからこそ、評価の高いリンドウが生まれている。  五年前はまさにゼロからのスタート。最初の投資が多く、失敗は絶対に許されないと思った。「目指せ“元気な担い手”農業夢プラン応援事業」があってよかった。市が一割、県三割の補助に助けられた。  一年目、強風が襲来。マルチごと、苗が飛ばされ、すべての株を植え替えた。それも今は思い出。とにかく全員の圃場を回って勉強した。夫婦で講習会に参加し、教わったことは即実行。情報交換を密にし、良いところも悪いところも共有したことがよかった。  リンドウは冷涼な気候風土を選び、鳥海地域が適作。「一番条件のいい田んぼに植えるように」と言われた。それはデリケートで水が必要だから。過乾燥、湿気もダメ。高冷地だから鮮やかなブルーになる。転作感覚ではダメというのは、やってみて分かった。  一度株を植えれば、機械や設備にはお金がかからない。しかも、同じ面積の田んぼの十〜十五倍の収益性があり、地域もPRできる。  後継者が生まれていることも明るい兆し。出稼ぎをやめ、一年を通じてリンドウに懸けるという人も出て来た。この勢いで進みたい。  「ここだけのオリジナル品種ができないか」、その夢も叶いつつある。通常は改良に十年かかるのだが、民間の種苗会社が開発中である鳥海の名を冠した五品種を、来季に試作として定植することが決まった。とてもうれしい。  リンドウは積雪地域の方が成長がいい。冬に雪の布団をかけて眠り、その下で育つからではないか。  販売額一億円突破は通過点に過ぎない。これからも、気も手も抜かずに頑張りたい。 ZOOM UP 地域農業力 アスパラガスも安定向上、3年連続の販売額1億円  JA秋田しんせいのアスパラガスが三年連続で販売額一億円を超えた。今年は百十九戸の農家が二十九.九fで栽培し、販売実績は約一億三千万円。  JAの農産園芸課では「安定出荷の背景には東由利地域産の良質な堆肥による土づくりがある。耕畜連携(※)の成果。二つ目は共同選果場で一括集荷・選別するシステムによる均一化と作業効率の向上。新しい計量選果機の導入を機にひと束百cにしたことで引き合いが増した。農家の皆さんが一丸となっての努力の賜(たまもの)です」と話している。 花き部会に農業功労者表彰  JA秋田しんせい「花き部会」が、今年の県種苗交換会で農業功労者として表彰された。昭和五十三年にスタートした本荘地域のバラ栽培がその後県内一の産地となるなど、花の分野を牽(けん)引。トルコギキョウなどの作付け拡大と合わせ、鳥海りんどうの躍進により、販売額は平成十年の一億五千万円から同二十年には三億一千万円と倍増した。  土づくりを基本とした生産基盤の拡大と品質向上、平坦地から山間地までリレー出荷できる栽培体系の確立が評価された。 農産物の質の高さを誇る!水稲・果樹2年連続で顕彰  本県農業と食の祭典・県種苗交換会。毎回二千五百点を超える農産物の品評会が行われ、最高賞の農林水産大臣賞を三年連続で受賞した生産農家は顕彰となる。今年は、リンゴで黒木儀一さん(59歳・鳥海町栗沢)。が顕彰状を受けた。  昨年は水稲で佐藤昌子さん(55歳・矢島町荒沢)が顕彰されており、地域の農産物の品質が「県内でも極めて高い水準にある証」と関係者は喜んでいる。  【写真/「今年は降雪が遅くて助かった」と話し、リンゴを収穫する黒木さん】 ※耕畜連携…米や野菜などを生産している耕種農家へ畜産農家から堆肥を供給したり、転作田などで生産した飼料作物を家畜の飼料として畜産農家へ供給するなど、耕種サイドと畜産サイドの連携を図る取り組み。水田機能や稲作技術を利用できる飼料稲(WCS)などがモデルケース。 2 地域から魅力発進 安全・安心で高まる人気 産直施設 ここだけの旬の味、地場産品を早く、安く提供  野菜、果物や山菜、加工品などの値段を生産者が直接決め、消費者に販売する「産地直売」(産直)が人気だ。市内各地でも直売所や無人販売所が開業している。  それまでの「野菜は八百屋さんやスーパーマーケットで買うもの」という固定観念を大きく変え、産直が人気を得た要因は何と言っても「安さ」と「新鮮さ」だ。また、多くの直売所が生産者の顔写真を掲示し、消費者との間に文字どおり「顔が見える関係」を築き、信頼を得ていることも大きい。値段が安く、新鮮で安心できること。加えて、土地柄や旬の味覚を味わえるプラス効果もあるとされる。 お客さんの声を直接聞く それが魅力の原点  「自分が生産した物に対し、お客さんの声を直接聞くことができる。それが産直の魅力の原点」。そう話すのは大内地域農産物直売所「ひまわり会」の佐々木源治会長(59歳)だ。ひまわり会は会員九十人。道の駅おおうちに隣接する直売所はさまざまな農産品が並ぶ、人気の産直だ。  「この産直を利用する人は地域外が約七割、地元三割。施設の点検以外、年中無休の営業です。一年を通じて品物を切らさないようにしようと、研修会や講習会を開き、冬場も一定量の葉物や根菜類がそろうようになりました。個人別の売れ行きを一日四回、レジとパソコンをつなぎ、携帯電話に配信するシステムを二年前に導入し、以来、商品の補充もスムーズになり、品切れのままになることもなくなりました。今年は野菜の値段が低かったのですが、昨年の売り上げ(約一億八千万円)より5%の伸びとなる見込みです。質を重視し、販売はその日限りにしています」。同会では、品質の保全についての厳しい申し合わせがあり、出荷停止条項もある。消費者を意識した経営方針だ。 鮮度の差が味の違い、地産地消とエコにつながる  「産直の良さは生産者が仲買人などを介さず、直接販売できること。収穫から陳列までの時間を短縮できる。鮮度の差が味の違い、そこが売りです」と強調する。  「『老人には硬かった』『少ししょっぱかった』など、消費者の生の反応に直接触れることで農家の意識が変わりました。お客さんの求めているもの、良いものを作ろうと努め、自分の品物が喜ばれると面白くなる。そこに創意工夫が生まれます。漬け物を作るおばあちゃんたちも励みに感じ、生き生きとしています」と話す。  「ここに住む人はここで生産された物を食べるのが体に合い、健康にもいい。エコにもなります」。  地産地消。「地場生産―地場消費」を略したもので、地元で採れた物を地元で消費することだ。地域経済の活性化や伝統的な食材や料理を見つめ直すこと、輸送にかかるコストや燃料の削減による環境に優しい取り組みでもある。それが佐々木会長の言うエコだ。 女性パワーが産直の核、現代農業支える食の守り手  各地域で売り上げを伸ばす産直施設。その中心となっているのが農家の元気な女性たちだ。農家の嫁として働きながら丹精して農作物を育て、伝統の郷土料理はもちろん、創作料理などもお手の物。そうした経験を生かし、産直を通して地元の農産物が地元で売れることを知った。売れればそれが喜びになり、さらに弾みもつく。生産者と消費者の距離がぐっと縮まり、お互いに喜びを共有できる関係が築かれた。今、まちの顔としても定着した産直。農家の女性たちは現代の農業を支える食の守り手になったと言えるだろう。  産直には、地元の農産物の良さが送り手と受け手の喜びとなって広がり、地域にとっても農業生産力の向上や活性化、地域イメージの向上とPRなどにつながる役割がある。何より、鳥海山から日本海に面して広がる豊かな大地の恵みを生かした地域営農活動だ。  「産直に懸ける」。その思いもまた地域の農業を支えている。 インタビュー  高野たかさん(66歳・神奈川県横須賀市)   大内出身で帰省のたびに寄っています。かぶの漬け物など懐かしい物に魅力があります。油揚げやぼた餅も関東では売っていません。今日も買いました。どれも採れたて、出来たてを買えますので、おいしく、日持ちもいいですし。それに安くて手ごろなのが一番です。 ●市内の直売施設数、販売額の推移       (直売所)   (販売額) 平成16年 19カ所 4億1,209万5千円 平成17年 20カ所 4億89万5千円 平成18年 21カ所 5億3,336万7千円 平成19年 20カ所 5億1,485万7千円 平成20年 19カ所 5億9,388万円          (県由利地域振興局農林部調べ)  【写真/市内の直売施設はどこも人気上々(「ひまわり会」で)】 産直会員4人に聞く 笑顔の秘密 INTERVIEW― 休む暇もない毎日です 中村 恵子さん(58歳・内越) 青空市監事。稲作5f、畑作20eを営む。  青空市開設から参加して6年目。コメだけでは食べていけない。少しでも足しになればと。絹さやなどの野菜や山菜、蒸しパンやゴマ豆腐などの加工品を出しています。加工には材料費がかかりますけど、数量限定とし、おかげさま毎日完売です。休む暇もない毎日ですが、黙って家に居るよりもいいですから。仲間の皆さんとの会話を楽しみながらやっています。 いい物作り、売り上げアップ 木村キイ子さん(68歳・森子) ゆりちゃん市場会副会長。稲作5f、畑作30eを営む。  カントリーエレベータそばのゆりっこ市場を経て、平成17年からこの直売所でキャベツや長芋、ネギなどを出しています。おかげさまで売り上げは伸びており、産直施設がここに出来てよかったと喜んでいます。ふれあい牧場の堆肥を入れ、なるべく農薬を使わない栽培に努めています。秋田市から買いに来てくれるお客さんもおり、メンバー34人が競争意識を持ち、いい物を作ろうと頑張っています。 「おいしかった」が元気に 丸山 令子さん(62歳・岩城六呂田) 岩城産直会役員。稲作3.3f、大豆80e、畑作20eを営む。  会社を辞め、作った野菜を直売に出し始めて5年です。キャベツ、白菜、大根などのほか、山も好きでワラビやゼンマイも季節の商品です。お客さんの「おいしかった」の言葉で、いい野菜を作ろうという元気をいただきます。会員同士で友達になり、朝、顔を合わせては安全・安心で新鮮な野菜の作り方や害虫の防除法なども聞いたり教えてもらったりしています。 家事もしっかりそして直売― 菊地 秋子さん(58歳・鳥海町上笹子) 笹子加工グループ代表。稲作1.5f、肉用牛20頭飼育。女性農業士。  道の駅そばに加工所が出来た平成16年秋から自家野菜などを使い、パウンドケーキや羊羹、煮豆、米粉などを作っています。堆肥により畑の作物もよく育ち、野菜作りも楽しく、地域の人たちも仲良くしてくれます。「家事もしっかり、そして直売」が合言葉。「おいしかった」という感想が励みです。この秋、知事賞をいただいた雑穀おかきは、昔の人の知恵を生かし、砂糖を使わない甘さがポイントです。 身近な産直施設、ご存じですか? 市内の主な農産物直売所 (名称)         (所在地) (電話番号) 岩城産直会       (岩城内道川рV3−3808) ひまわり会       (岩谷町рU2−0831) 青空市         (小人町рQ2−2215) 新鮮館“107”    (雪車町рQ9−2808) にしめ新鮮組      (西目町沼田рR3−4378) にこにこ市       (西目町沼田рR3−4151) フレッシュ黄桜     (東由利老方рU2−4081) ゆりちゃん市場     (森子рT3−3132) やさい王国       (矢島町城内рT5−2560) ほっといん鳥海     (鳥海町上笹子рT9−2022) 菜らんど        (鳥海町伏見рT7−3797) めんこいな市場     (イオンショッピングセンター内рQ8−0010) マックスバリュ本荘中央店(рS1−2345) 西目町ふれあい広場友の会(Aコープ西目店内рR3−2155) 新緑会         (Aコープ大内店内рU5−3615) 夕ぐれ市        (川口/季節営業рQ9−2311) 野菜市         (館/季節営業рQ9−2311) 青空市場        (由利高原鉄道矢島駅前/季節営業рT5−2066) まごころ直売所     (新上条/季節営業рT3−3343) 上川大内直売所     (新田/無人販売рU7−2102) 生産者・行政・JA連携し振興、肥育生産への意欲高く 地域ブランド 秋田由利牛 地産地消とファン獲得の試み「秋田由利牛ディナー」大盛況!!  本市の農業の大きな一翼を担う畜産。その主役である「秋田由利牛」の取り組みも盛んだ。秋田由利牛は平成十九年三月、本県初の地域団体商標登録(地域ブランド)の認定を受けた。これ以前から県、本市、にかほ市やJA秋田しんせい、商工会などが「秋田由利牛振興協議会」を構成。連携し、PRや定期的に研修会などを開催し、振興を図ってきた。  その成果は肥育頭数の増加に表れた。県や市の資金支援などにより、平成十七年度に六百四頭だった肥育頭数は昨年七月に千二百頭を数え、四年で一気に倍増した。その後預託牛の引き揚げなどにより減少したものの、規模拡大に取り組む畜産農家の生産意欲は高く、畜舎の増築などによる規模拡大によって大幅な伸びとなった。  また、産地ブランドの名を高める消費者向けのイベントも精力的だ。畜産農家がホテルなどに働きかけ、消費拡大策として開いている「秋田由利牛ディナー」だ。  この催しは、秋田由利牛をまるごと味わいつくす会の主催。特撰ステーキや牛にぎり寿司などが味わえるとあって毎回大盛況。特上の味わいに笑顔の輪が広がり、着実にファンを増やしている。 “地元で味わい、良さを発信”  秋田由利牛をまるごと味わいつくす会会長 柴田輝男さん(58歳・西目町出戸)   「地元の皆さんに秋田由利牛を食べてもらい、おいしさ・安全安心をここから発信していこう」と、農家や市・JAなどの有志で会を設立。春夏秋冬、年四回のディナーを開催しています。九月には秋田市で開き、二百五十人の参加がありました。これまで七回開き、延べ参加者数は千七百六人。もうすぐ二千人です。   市には、山・川・海の恵みがたくさんありますので、秋田由利牛とワインだったり、アスパラガスや新ジャガ(芋)だったりという素材を組み合わせ、さらにPRしていきたい。ホテルなどでの取り組みも広がっており、期待しています。有志の会で予算もないのですが、精肉のオークションを実施し、盲導犬のための寄付も組み入れています。   来月も、市内で開催の予定です。有名な銘柄牛のいる隣県でこのディナーを開催し、「秋田由利牛」を大いに売り込みたいとの野望もあります。詳しくは事務局・ハーブワールドAKITA(рR3−4150)までお願いします。 ●畜産振興の追い風に 新統合市場、本市に建設へ  県内で肉用牛の競りを行う「広域由利」と「大曲」「鹿角」の3家畜市場の統合による新しい市場が本市に建設される予定だ。この市場統合について今年の夏、県と秋田しんせい農協、秋田おばこ農協、県畜産農協が合意したもので、この背景には、本市が県内最大の産地であることや日本海沿岸自動車道などのアクセスに優れ、利便性の高いことがポイントになったとされる。  3農協では現在、年間約4,600頭の子牛取り引きが行われており、新市場でも毎月500頭ほどの競りが見込まれる。  再来年またはその翌年に開設予定の新統合市場が「秋田由利牛」ブランドのさらなる飛躍につながるものと、畜産農家や行政だけでなく、地域全体が大きな期待を寄せている。  【写真/「私たち、秋田由利牛の大ファンです!」(今年2月)】 The Scene 人 若き農業人 秋田由利牛に懸ける 生まれてくる子どもと一緒に牛の世話をやりたい。  堀内拓也さん 24歳・中梵天  「ウシ年生まれでもあり、以前から興味はありました。牛が自分になついてくれるとかわいくなります。牛舎では『元気になれよ』と声をかけながら世話をしています」。  今年六月から畜産の仕事を始めた拓也さんはそう言って優しく牛の頭をなでる。  それまでは大手電子部品メーカーの下請け会社に勤務していた拓也さん。不況により、社員の一斉解雇を告げられる。時同じく、交際を実らせ結婚。妻・智穂美さん(30歳)の父・忠さん(53歳)経営の堀内陽光ファームで繁殖牛二十頭、肥育牛九十頭、子牛を含め百二十頭ほどの飼育に汗を流す。  「月に四頭ずつの出荷体制が決まっており、繁殖で生まれた牛を肥育したりという繁殖・肥育一貫体制です。まだ、一年を通じた流れを聞いているところ。手伝い程度の、見習いのようなものです」。  起床し、牛に給餌した後で朝食。日中は水稲の管理や草地での刈り取りなどをし、午後三時過ぎに再び牛舎に足を運ぶ毎日。会社勤務の時とは仕事の内容も生活サイクルも大きく変わったが、苦に感じてはいない。  「会社と違って、自分のやり方を試せることにやり甲斐を感じます。また、青空の下で仕事をするのはとても気持ちがいいですから」。  規模拡大はせず、当面は現状の規模での経営を念頭に置き、「牛たちの体調の変化には注意しています。自分で育てた牛が立派な秋田由利牛になってくれるとうれしいですし、全国的な知名度のあるブランドになってほしい。父が積み重ねてきた畜産経営を守り、自分のものにしていきたい」と決意を語る。十一月からひと月かけ、人工授精師の資格を得るための研修にも通った。  忠さんは「初めて行う作業を自分のものにし、効率性などを考えていくことが大事。牛の場合、手を掛けて収入を得るまで二年、三年とかかります。私のやり方がすべてではないので、自らプランを組み立て、工夫してほしい」と期待を寄せる。  秋田わか杉国体まで、三年連続で弓道競技に出場した拓也さん。智穂美さんとも弓道を通じて知り合い、ゴールイン。再び、来秋のゆめ半島千葉国体の県代表をねらっている。  六月に誕生する二世と親子で弓道をするのかと聞いたところ、「子どもにはちょっと。牛の世話はやらせなければなりませんが」と笑った。  健康な牛の飼育に努める担い手として、秋田由利牛に懸ける思いが伝わってきた。  【写真/牛の世話をする堀内さん】 ZOOM UP 地域農業力 県共進会・枝肉部門 ふれあい農場にチャンピオン賞  県畜産共進会(枝肉部門)が十一月八日、県食肉流通公社(秋田市)で行われ、市営「ふれあい農場」の枝肉が最高賞のチャンピオン賞を獲得した。今回出品されたのは平成十八年十二月から同十九年八月までに生まれた県内各地の黒毛和種の肉用牛百二頭。脂肪交雑(霜降りの度合い)や肉の色、ロースの面積などが審査された。熊谷典夫さん(東鮎川)の枝肉も最高賞に続く優秀賞に輝いた。  ふれあい農場の渡部完治場主(技術員)は「人が食べてもおいしいトウモロコシの胚芽や表皮などを与えるとともに、ビタミンAのコントロールに配慮し、食欲の向上を図っています。牧草は完全自給、ワラも地元や国産。牛にとってストレスのない良い環境だと思います」と話す。  【写真/「ふれあい農場の飼育法が農家にも浸透し、成果をあげていることがうれしいです」と話す渡部場主】 良質な稲発酵粗飼料を生産、3度目の農林水産大臣賞  畜産にとって欠かせないのが牛の餌。飼料自給率を高め、水田機能をそのまま活用できる作物が「稲ホールクロップサイレージ(稲WCS…稲発酵粗飼料)」だ。WCSはモミが完熟する前に葉や茎と一緒に青刈りし密封、乳酸菌発酵させたもので、発酵により飼料の保存性が良くなり、独特の香りで家畜が好み、消化にも良いとされる。循環型農業の確立にもつながるWCSの市内での作付面積は九十六.九fあまりだ。  今秋の県種苗交換会で鳥海地域産のWCS(あきたこまち)が農林水産大臣賞に輝いた。同地域では鳥海町飼料稲生産利用組合(鈴木富未雄組合長・組合員五人)などが刈り取りに当たっている。同地域からの出品で大臣賞受賞は昨年に続きこれが三度目。地域ブランド・秋田由利牛が県内一良質な地元産の飼料で育っていることは喜ばしく、耕畜連携を推進する農家の力であり、誇りである。  【写真/専用のコンバインで刈り取った後ラッピングされる】 健康な牛づくりの陰の力、削蹄師にも日本一の称号  今年十月に行われた全国牛削蹄競技大会で、削蹄師の大場惣晃さん(39歳・東由利久保)が優勝を果たし、農林水産大臣賞に輝いた。牛は長くなったヒヅメを削らないと足元が不安定になり、病気にかかったり成長に影響したりする。「何百`もの体重を支えるヒヅメですから」。  大場さんたちの日本一の削蹄技術が、健康な秋田由利牛の基盤を支える確かな力になっている。  【写真/牛の足を押さえながら削蹄する大場さん】 3 地域営農の持続的展開へ あくなき挑戦者たち ──集落営農組合などの取り組みを追った 低コスト、省力化の追求 ●立石直播研究会 佐藤博美 会長 43歳・会員12人   矢島地域立石地区のコメ農家十二人がメンバーとなっている「立石直播研究 会」。子吉川沿いに広がる十fの水田で水稲の直播栽培に取り組んでいる。   水稲直播栽培とは、苗を育て植えるのではなく、水田に直接モミ種をまく栽培方法。播種や苗作りなどにかかる経費や労力が軽減するというメリットがある。   「地区内も高齢化しており、稲作にかかる労力を園芸作物などに向けられるのではないか」と、三年前から試験的に栽培。昨年は県や農協と連携し四fに作付け、収量も十分だったことから本格導入を決めた。今年は五月七日から直播作業を行った。農家はその二日前に合わせて耕起、代掻きをし、この作業期間も大幅に短縮された。「床土詰め、種まき、育苗ハウスでの水やりなどの春作業がなくなり、女性たちは喜んでいる。大規模農家であれば直播の時期をずらすこともでき、規模拡大も可能」と佐藤会長。新たにピーマンやミニトマトなどの栽培も始まった。   「目標面積は二十f。雑草の除去が課題だが、来年も三.五f増やすことになった。コメだけでなく、他品目の生産を進め、付加価値の高い農業を目指す」と語る。直播の技術確立に懸ける志は高い。 水稲直播と施設野菜実施 ●農事組合法人「田高」 三浦善信 代表理事 55歳・組合員25人  先取的に法人へ移行、農業機械と倉庫を所有し、十七eのハウスで野菜などの栽培技術の習得に取り組んでいるのが「農事組合法人『田高』」だ。  集落営農組織から昨年三月に法人化。役員のまとまりもよく、法人化はスムーズに運んだと言う。メリットにこれまで個々に所有していた機械やハウス、作業小屋にかかる経費、家族総出の作業がなくなったことを上げる。「高齢のため草刈りなどができなくなった人の田んぼの管理も当然やります」と農地の保全に力を込める。  水稲直播は昨年から本格的に実施し、面積は四f。育苗用のハウスで始めたミニトマトの栽培は三年目、サヤインゲンは二年目になる。「野菜はどちらも厳しい収支ですが、技術的な習得を目的として新たに取り組んだ分野。法人としてチャレンジできる強みかなと感じます」と話す三浦代表。  法人が目指すのは新しい品種の直播。「七fに大豆を転作しており、翌年に植えても倒伏しにくいとされる『はえぬき』を試験的に直播でと考えています。水稲を基本に直播の収量を向上させながら、ハウスをうまく活用した、通年栽培での複合導入が目標です」と展望を開く。 次代に向け経営安定策探る ●石沢館集落営農組合 小松忠彦 組合長 51歳・組合員22人  「地区の約五十世帯のうち、農家は二十世帯ほど。コメを出荷しているのは十一軒かな。高齢化も進み、集落営農を通じて後継者を育てるような環境づくりをと思い、組合を設立しました」。平成十八年の暮れに組織し、三年目の今年は水稲二十四f、大豆七f、育苗ハウスを利用してトルコギキョウとヒマワリ、露地で小菊を栽培する。  「主力は五十代と六十代の男四人。お母さん方の馬力を借りたいと考え、花の栽培に取り組んでいます。小菊は二年目の今年、面積が倍になりました。お盆用の出荷に合わせ、繁忙期の人件費を支払えばあまり残りません。でも、『みんなで協力してやっていかなければ』という共通認識で仲良く活動中です」と話す。  トラクターやコンバインなどの共同利用組合があり、当時から続く十年以上の共同精神・心のつながりが組合員の絆だ。  「若い人が会社勤めをするか、集落営農で農業をやるのかというぐらいにまで経営を安定させたい。その環境をつくるのが私たちの責任。集落の田んぼをどうやって守るかを話し合うのが組合の一番の仕事」ときっぱり。そのための法人化や規模拡大を思い描きながら、地区の未来を見つめる。 「六十代が郷土を守る」●下平根集落営農組合 村上貞治郎 組合長 69歳・組合員23人  鳥海地域の「下平根集落営農組合」は平成十九年から長ナス、枝豆、長ネギの生産に取り組んでいる。米価の低迷で、コメ単作では立ち行かなくなると考え、三十eに長ナスを栽培。二年目に出荷価格が大幅に下がり赤字となったが、今年の収穫で解消できたと言う。枝豆は休耕田だった農地を活用し地域の景観向上を図るねらいで二十六eにまで拡大。新しく十eに作付けした長ネギは秋冬採りの品種・冬扇3号を作付け、約二dを収穫した。  「役員から路上販売してはどうかとのアイデアが出まして、十月下旬から十一月上旬で完売しましたよ」と村上会長は話す。畑作を進めるのは、輪作により農地を守り、生すかため。冬期間の加工品製造やセリなどの栽培もねらう。  「農業は全国的に担い手の確保が大きな課題。うちの組合も六十代が主体です。でも、若い人は外貨(農外収入)を稼ぎ、六十代が担い手という営農形態もあっていい。そう思います」。社会構造の変化をも前向きな姿勢でとらえる。  「六十代の人たちは口々に『ここには仕事があり、働きがいがある』と話します。会社勤めを辞めたから終わりではなく、そこからが農業の現役。経験を生かし、笑いながら仕事ができる。そういう集落営農組織、地域社会をつくりたい」と“宣言”する。 地場のコメでどぶろく製造 ●(株)秋田ニューバイオファーム 佐藤和則 取締役・加工事業部長 41歳  コメを使った食品開発などを手がける(株)秋田ニューバイオファームではどぶろくを製造している。構造改革特区の一つで、市が「秀峰鳥海どぶろく特区」に認定されたことを受け、いち早く取り組みを開始した。  「地域の新しい特産品になる物をと、地元のコメ、鳥海山の伏流水を用いました。『ひとめぼれ』を60%精米し、一般的には吟醸レベルのどぶろくです」と地場産素材、地域からの発信に力を込める。「女性杜氏二人の感覚を生かし、アルコール度数を抑え、お酒をあまり好きでない人にも好まれるものを仕込みます」。発酵具合には神経を使ったと話す。  「食品会社として衛生管理面は万全です。新しい、清潔な工場の中で製造した安全・安心などぶろく。昔ながらの自然で、素朴な味わいになりました。市の特産として親しまれることを願い、大事にしていきたいと思っています。一月下旬にお披露目会を開き、ここでの販売も開始の予定です」。  地産地消も担当する佐藤取締役は「生産・製造から流通ルートによる販売までをお手伝いし、地域の皆さんと一緒に進めていきたい」と一層の広がりに強い思いを込める。 活動充実へ、加工所を整備 ●矢島町農林水産物直売組合 茂木美寶子 組合長 62歳・組合員46人  直売施設「やさい王国」隣接地に、加工所の整備が進んでいる。矢島地域の直売組合が、市の「新農村生活創造サポート事業」を活用した事業だ。  「オープンから十周年を迎え、待望の加工所が出来ます。衛生管理上、イベントなどがあっても加工所がなければ『作って売る』ことができません。自前の加工施設があることで、会員の活動の幅が大きく広がります」と笑顔を見せる茂木さん。  今年三月の「ひな街道」では、個人の加工所を借りて二百食ぐらいの弁当を提供。加工所の完成後は、組合で弁当や惣菜を提供する計画 だ。  「くらかけ豆のサラダや芋殻のおつゆもとても喜ばれました。懐かしい味を掘り起こしたいですし、昔使った塗りのお膳を使い、総合案内所の和室を借りて矢島の伝統的な味を楽しんでもらえるようになればと思っています」と構想を描く。  種苗交換会では試食に振る舞った「米粉百パーセントのシフォンケーキ」が好評だったとのこと。その商品化などを通し、地域のさらなる活性化を担う。 新農村生活創造サポート事業…農山村地域の活性化を促進するため、地場農産物加工品の新規開発・製造などに取り組む農林漁家・団体を支援する事業。本年度はフランス鴨の加工施設やアケビ園の造成など、市内9経営体が支援を受けた。  【写真/苗の直播作業を行う立石直播研究会】  【写真/ミニトマトの定植(農事組合法人「田高」)】  【写真/上:トルコギキョウのハウス(石沢館集落営農組合)】  【写真/長ネギの病害診断で(下平根集落営農組合)】  【写真/工場でのどぶろくの検査。後方にあるのが空になったタンク(ハーブワールドAKITA内)】  【写真/「やさい王国」隣接地で整備が進められている加工所】 集落営農組織化の状況 (地域・組織数)(うち法人)  本荘  21   1  矢島   8  岩城  11  由利  15   2  大内  14  東由利 11  西目   6   1  鳥海  18  計  104   4 終章 次代の農業は、決して暗くない 喜んで食べてもらえる農産物の生産と提供の時代へ  作物の実りはすごい。土と水と太陽があれば、一粒の種が成長して花が咲き、多くの種を持った実りになる。その種を絶やさない限り、実りは毎年続く。自然と人のかかわりの中でいつまでも再生産が可能だ。私たちはその一部をお裾分けしてもらって生きている。食生活を支え、自然が生み出す食料にかかわる産業が農業だ。  かつて農業と農村・山村・漁村はともにあり、城下町も農業と密着、一体的な関係にあった。  しかし、昭和30年代以降、工業化が進み、高度経済成長の時代を迎えたあたりから、都市は急激に大きくなり、都市と農村や農業が遠くなっていく。同時に農業も工業と同じように、大量に生産し遠隔地まで流通させるというシステムに移行し、そのための規模拡大、主産地形成、単一品目大量生産を目指した近代経営へと転換した。そして今、農業は「作れば売れる」時代から、消費者が求める価格と品質、品ぞろえを満たし「喜んで食べてもらえる農産物の生産と提供」の時代になった。  農業が果たす社会的な役割は単に食の供給だけとは言えない。水田が持つ貯水機能、水源の涵養や景観がもたらす癒しの効果などもあり、豊かな生態系が残る農地・水環境は社会共通の資本に位置づけられ、さまざまな保全活動も進められている。  また、古くから伝わる素朴な祭りも多くは農耕儀礼に基づいており、これらを失うことは連綿と続いてきた地域の成り立ち、文化の衰退を招きかねない。  食に関する知識と食を選択する力を習得し、健全な食生活を実践できる人を育てること、「食育」。市内の小・中学校、高校でも食育の推進に取り組んでいる。本荘由利学校栄養士部会の米持昭子部会長(尾崎小学校栄養教諭)は「食事の重要性や感謝の心、社会性などの指導目標に沿って全体計画を作成し、各校の特色を生かした取り組みが行われています。給食では地場産物の使用を推進し、地域に根ざした安全な『生きた教材』となるように努めています」と話す。 地場産物が生きた教材に  「また、地域の農産物を子どもたちが育てて収穫したり、食料になる動物の命のつながりを実際に目の前で見たり、そういう体験活動も非常に効果的な食育の取り組みと言われています。地場産物を活用した郷土料理の伝承など、食育はいろいろな切り口から取り組むことができます。学校・家庭・地域社会との連携をとって推進していくことが大切だと考えます」と結んだ。  鳥海りんどうの販売額1億円突破に突き動かされ、営農の現場を回った。そこには超高層ビル群も地下鉄もないが、豊かな農地とチャレンジ精神旺盛で、確かな成果を収めている農業者がいる。  大地とともに、人もまた資源であり、財産だ。どんなに豊かな資源があっても生かせなければ風化する。だが、地域の農業を風化させる訳にはいかない。  意欲にあふれ、実践力のある農業人が明日の地域営農を切り開いている。その気概は子どもたちへと伝わり、受け継がれていくはずだ。産直会の会員たちは明るい。子どもたちの瞳も輝いている。この光がある限り、次代の農業は決して暗くない──   【徹底リポート・農業実践力 終わり】  【写真/直根小学校(金利紀校長)で十一月十五日に開かれた「新そばまつり」。校内の農園で栽培したソバを使い、地域住民を招いてそば打ちを行った。同校では百宅地区の農家と連携協定を結び、伝統の「百宅そば」も共同栽培している。】  【写真/田んぼで笑顔を見せる尾崎小学校(三浦敏弘校長)児童。豊かな実りが子どもたちの成長をはぐくむ。】  【写真/日本一ジャンボカボチャ県大会の学校・園児の部で一位となった子吉小学校(石垣正美校長)。「64.7`もあったヨ」。】  【写真/コメ、キノコやサトイモなど、地場産の食 材を調理しながら食を学ぶ、西目高校(石山成子校長)の「食育」。(昨年11月7日)】 22ページ まちの話題 Topics 感謝の気持ちが重圧を力に 古賀稔彦さん招き文化講演会  「平成の三四郎」ことバルセロナ五輪男子柔道七十一`級金メダリストの古賀稔彦さんを講師に、文化講演会が十二月六日、岩城総合体育館で行われました。  古賀さんは「夢への挑戦」と題し、優勝候補とされたソウル五輪での挫折(三回戦敗退)や、けがを乗り越えてつかんだバルセロナ五輪での栄冠について、「努力して、初めてチャンスは与えられる」「周りへの感謝の気持ちが、重圧を力に変えてくれる」などと、時折ユーモアを交えながら講演。約三百五十人の来場者は熱心に聞き入っていました。また、「素直」「感謝」「奉仕」「反省」「謙虚」の大切さを説く古賀塾(柔道塾)の「塾五訓」が披露され、来場者全員で唱和するなど、会場は一体感に包まれました。  最後に柔道のレッスンコーナーも設けられ、指導を受けた阿部菜那さん(本荘北中三年)と鎌田拳司郎君(同二年)は、「古賀さんは尊敬しているすごい選手。本当にうれしい!」と満面の笑みでした。  【写真/投げの基本を指導】  【写真/「頭の中で考えず、挑戦することが大事」と古賀さん】 各種イベントでおばこ号大活躍! 鳥海山ろく線飛び乗ろう会・ハッピートレイン  由利高原鉄道を応援しようと首都圏在住の市出身者で結成した“鳥海山ろく線飛び乗ろう会”の旅が、十一月十四日・十五日に行われ、十人が参加しました。  おばこ号で移動した一行は矢島、鳥海地域の名所を観光。同会幹事の畑澤富美夫さん(埼玉県川口市)は「自然・歴史とおばこ号を結びつけ、付加価値を高める企画にしていきたい」と話していました。  また、十一月十四日にはモダンエイジ(市地域活性化協議会)の主催で、独身男女の出会いの場を提供しようと「ハッピートレイン」が運行され、約三十人が参加する中、三組のカップルが誕生しました。  おばこ号クリスマス列車を運行します! ▽日時 12月19日(土)〜26日(土)本荘発10時50分・13時(二往復) ※21日(月)、22日(火)除く。お子さん用プレゼント代として300円。申し込み先…由利高原鉄道 рT6−2736  【写真/車内は大変盛り上がりました(ハッピートレイン)】  【写真/土田家住宅を見学(鳥海山ろく線飛び乗ろう会)】 さらなる発展を願って 本荘芸術文化協会創立40周年記念式典  本荘芸術文化協会(岡田邦雄会長)の創立四十周年記念式典が十一月二十二日、関係者など約百七十人が出席し、市内のホテルで行われました。  同協会は昭和四十四年の発足以来、地域の芸術文化活動の普及・発展に貢献し、現在は六十一団体、約千七百人の会員となっています。  式典では、芸術文化の向上に功績のあった小川玲子さん(生け花・薬師堂)、石崎博治さん(詩吟・石脇)、小関裕子さん(茶道・中竪町)への感謝状贈呈に続き、岡田会長が「四十周年を契機にさらなる発展を期したい」とあいさつ。民謡などの余興で会場が大いに盛り上がる中、会員はそれぞれの分野でより精進することを誓い合いました。  【写真/功労者に感謝状を贈呈し、式辞を述べる岡田会長】 23〜24ページ 暮らしのお知らせ 情報ひろば 募集 県の東京アンテナショップ「あきた美彩館」運営業者募集!  県産品の認知度向上とブランド化を推進する「あきた美彩館」の物販店舗および飲食店舗の運営業者を募集しています。 ▽募集期間 12月28日(月)まで ▽所在地 東京都港区高輪4丁目10−8京急第7ビル1階 ▽応募資格 飲食業、物販業を営んでいること/県内に本社および店舗を有し、営業していること/過去三年間、法令や県との契約などに違反した経歴がないこと ほか ▽応募形態 一者単独、二者による共同事業体での応募 ▽申し込み・問い合わせ先 県食彩あきた推進室(рO18−860−2257) ホームページhttp://www.pref.akita.lg.jp/syokusai/ 市営住宅の入居者募集中! ▽公営住宅 本荘地域  1戸(松涛) 矢島地域  1戸(栩木田)       1戸(下山寺) 岩城地域  1戸(愛宕)       1戸(緑ヶ丘北)       1戸(観音下) 由利地域  2戸(滝沢舘) ※滝沢舘団地浴槽新設済み ▽公共住宅(若者) 東由利地域 1戸(吉野) ▽申込期限 12月25日(金) ▽申し込み・問い合わせ先 入居の条件など、詳しくは市都市計画課(рQ4−6334)または各総合支所建設課まで 緊急職業訓練実施のお知らせ(受講料無料) @パソコン基礎 1月19日(火) Aワード初級  1月20日(水) Bエクセル基礎 1月26日(火) Cエクセル初級 1月27日(水) Dワード中級@ 2月 2日(火) Eエクセル中級@2月 3日(水) Fワード中級A 2月 9日(火) Gエクセル中級A2月10日(水) Hワード中級B 2月16日(火) Iエクセル中級B2月17日(水) ※受講時間は各回とも、午前9時30分〜午後4時30分 ▽ところ 職業訓練センター ▽受講資格 本市へ在住し、雇用保険の受給資格のない離職者であること(求職者に限る) ※応募者多数の場合は抽選(初めて受講される方を優先)。受講日数に応じて受講手当を支給します。 ▽申し込み・問い合わせ先 12月25日(金)まで(平日午前9時〜午後5時)、本荘由利職業訓練協会(рQ3−5502) 「福祉・介護分野人材キャリアアップ研修会」を開催(受講無料)  資格を有しながら、福祉・介護サービスに就労していない方の再就労のための研修会です。 ▽受講資格 介護福祉士、ホームヘルパーなどの有資格者 ▽とき(中央会場) 平成22年1月16日(土)〜17日(日) ▽ところ(中央会場) 日本赤十字秋田短期大学(秋田市) ▽申し込み・問い合わせ先 12月30日(水)まで、県介護福祉士会研修担当 平塚(рO90−2272−5002) ※中央会場のほか、県北・県南会場もあり。詳しくはお問い合わせください。 お知らせ 償却資産(固定資産税)申告のお知らせ  償却資産は資産の所有者からの申告をもとに課税を行います。該当する方には、申告書を送付しますので、適正な申告と期限までの提出をお願いします。 【申告が必要な方】  事業を行っている個人および法人(リース業や賃貸住宅、駐車場の経営などを含む) ※免税点未満で税額が発生しない方であっても償却資産を所有していれば申告が必要です。 【申告対象資産】  平成22年1月1日現在で所有する事業用資産(構築物・機械および装置・工具・器具・備品など)で土地、家屋以外のもの。自動車税、軽自動車税の課税対象となっていない車両も含まれます。 ▽申告書提出期限 平成22年2月1日(月) ▽申告書の提出・問い合わせ先 市税務課資産税班(рQ4−6304) 平成22年市消防出初め式  新春を飾る消防出初め式を次のとおり開催します。市民多数のご参観をお願いします。 ▽とき 平成22年1月5日(火)午前9時30分〜くす玉開放(市役所前)、9時40分〜分列行進(市役所前道路)、10時30分〜式典(本荘文化会館) ▽問い合わせ先 市消防本部総務課(рQ4−6295) 住まいづくり応援事業のご案内  県では、住宅を新築や改修などをする方へ住宅ローンの利子の一部を助成しています。 ▽助成内容 【新築など】…住宅ローン償還残高の当初5年分の利子相当額の1/2(限度額80万円)を助成/【改修など】…住宅ローン償還残高の当初3年分の利子1.5l(限度額40万円)を助成 ▽申込期間 平成22年3月31日(水)まで ※平成22年3月31日までに工事が完成する必要があります。詳細はお問い合わせください。 ▽申し込み・問い合わせ先 県建築住宅課(рO18−860−2561) 弁護士による多重債務無料法律相談を行います(要予約) ▽とき 12月21日(月)午前10時〜午後3時 ▽ところ 市役所市民相談室 ▽申し込み・問い合わせ先 市交通防災課市民相談班(рQ4−6251) 2010観光カレンダー「由利本荘市の四季」好評発売中!  市内外の写真愛好家が撮影した四季の鳥海山など、魅力ある作品13枚が収められています。季節の移ろいを月ごとに楽しめ、身近な美しい風景が心の中に大きく広がります。ご家庭や職場にぜひいかがですか。 ▽価格 1部 800円 ▽取扱販売店 市観光協会事務局(市第二庁舎・観光振興課内)および支部事務局(各総合支所産業課内)、鶴舞温泉、ぱいんすぱ新山、フォレスタ鳥海、鳥海荘、市内各道の駅、(株)本間印刷所、高堂書店、高橋本店、民芸のさいとう、堀江文具、JA直売所百彩館、県立大学売店 ▽問い合わせ先 市観光協会事務局(市観光振興課内рQ4−6376) 「新規雇用奨励助成事業」を延長します!  厳しい経済情勢にあっても新規に常用正社員を雇用した事業主に対して助成金を交付します。 ▽対象 本年3月1日〜平成23年2月末日までに新卒者の常用正社員を雇用した事業主 ▽助成額 新卒の常用正社員の雇用1人につき30万円 ※助成については、一定の要件があります。 ▽問い合わせ先 市商工振興課・企業誘致課(рQ4−6373) ストレス症状を適切にケアしよう「精神保健・自殺予防研修会」 ▽とき 12月17日(木)午後1時20分〜3時50分 ▽ところ 本荘グランドホテル ▽講演 @演題「睡眠障害とうつ、自殺」講師・秋田大学医学部附属病院 臨床心理士 武村尊生先生、A演題「アルコール依存症を経験して」講師・特定非営利活動法人 秋田マック 佐藤孝施設長 ▽対象 研修会の内容に興味のある方など、どなたでも ▽申し込み・問い合わせ先 県由利地域振興局福祉環境部(由利本荘保健所)企画福祉課(рQ2−4120) 自死遺族の悲嘆を分かち合う集い「アイビーの会」開催します  大切なひとを自死で失った体験をした方同士が、悲しみやつらさなど本音で思いを語り、分かち合う集いです。プライバシーは厳守します。(参加料無料) ▽とき 平成22年1月8日(金)、3月12日(金)の午後1時30分〜3時 ▽ところ 由利本荘保健所2階会議室 ▽申し込み・問い合わせ先 県由利地域振興局福祉環境部 調整・障害者班(рQ2−4120) 市税の期限内納付にご協力ください  固定資産税第3期分と国民健康保険税第6期分の納期限(口座振替日)は12月28日(月)です。お近くの金融機関、JAまたは市役所市金庫で忘れずに納付してください。口座振替納付の方は、預金残高の確認をお願いします。 ▽問い合わせ先 市収納課(рQ4−6256) 国道105号飛鳥大橋の工事に伴う通行規制のお知らせ(再掲)  本紙12月1日号12nでお知らせしました、標記通行規制のお知らせ中「規制期間(年)」に誤りがありました。訂正しておわび申し上げます。 ▽規制期間 平成22年3月19日(金)まで(予定) ▽規制内容 車道―車線規制、歩道―通行規制(※規制中は反対側の歩道を迂回してください) ▽問い合わせ先 県由利地域振興局建設部 企画道路課道路建設班(рQ5−4545) 地域情報コーナー 本荘地域 ■1月からの「遊泳館」各種教室 【水泳教室】各定員30人 ●初級(クロール、背泳ぎ) 開催日 1月14日(木)から毎週木曜日(全8回) ●中級(クロール、背泳ぎ、平泳ぎ) 開催日 1月11日(月)から毎週月曜日(全8回) ●上級(クロール、背泳ぎ、平泳ぎ、バタフライ) 開催日 1月15日(金)から毎週金曜日(全8回) ※各級とも午前10時15分〜11時10分 【水中ウォーキング教室】各定員30人 ●月曜コース 開催日 1月11日(月)から毎週月曜日(全8回) ●木曜コース 開催日 1月14日(木)から毎週木曜日(全8回) ●金曜コース 開催日 1月15日(金)から毎週金曜日(全8回) ※各コース、午前11時15分〜午後0時10分 講師 田口真由美さん、大川はるかさん 参加費 1,000円 ※各教室とも参加費は初日にいただきます。また、プール使用料は毎回必要です。 申し込み・問い合わせ先 市スポーツ振興課(рQ4−6287) 矢島地域 ■公共施設休館日(12月下旬) 日新館 27日(日)、29日(火)〜1月3日(日) 青少年ホーム 27日(日)〜1月4日(月)、日曜・祝日の夜間(午後5時〜) ▽矢島教育学習課(рT6−2203) 寿康苑 20日(日)、30日(水)〜1月3日(日) ▽寿康苑(рT6−2940) 25ページ 県立大学本荘キャンパス通信 NO.48 郷土料理でバランスの取れた食事を 「だまこ汁」の試食会・調理実習  本荘キャンパスでは毎年十一月に秋田の郷土料理「だまこ汁」の試食会が行われます。市食生活改善協議会本荘支部(佐々木和子支部長)のご協力によるもので、学生たちに郷土料理で食事と健康に関心を持ってもらおうと三年前に始まりました。  今年の試食会は十一月十三日に行われ、同支部の食生活改善推進員の皆さんがつくった塩分一パlのだまこ汁三百食が振る舞われました。昼休みには学生たちが行列をつくり、特に県外出身の新入生は初めて聞く秋田の郷土料理に興味津々でした。  だまこ汁はご飯で作った団子(だまこもち)に鶏肉・ネギ・ゴボウ・セリが入っていて、一椀でご飯と野菜をたっぷり摂れる優れもの。一lという少ない塩分にもかかわらず、しっかりとした味わいに学生たちは納得の様子でした。  昨年からは試食会だけでなく「調理実習」も開催し、実際に作ってみてレシピと栄養のことを学ぶ取り組みも行っています。  その調理実習は十一月二十八日に鶴舞会館で行われ、一年生を含む学生八人が食生活改善推進員の皆さん六人のサポートを受けながら調理を体験しました。  炊きたての「あきたこまち」をすりこぎでつぶし、もち状にして丸める作業。初めて体験する作業で学生たちは真剣でしたが、推進員の皆さんから話かけられると緊張がほぐれたのか楽しそうでした。  出来あがっただまこ汁は、秋田や学生の出身地の郷土料理などの話をしながら和やかに試食。一人暮らしの学生たちにとっては、食材の使い方や栄養など生活に役立つ智恵を地域の方から学べる貴重な体験になりました。  【写真/だまこ汁に挑戦!】  【写真/お楽しみの試食会(本荘キャンパスにて)】  【写真/指導していただいた食生活改善推進員の皆さん】 図書館Information 新着案内 《一般書》 日本の命運を決めた「坂の上の雲」の時代  谷沢永一 お父さん!これが定年後の落とし穴     大宮知信 イケイケ、パニッカー           高阪正枝 黄昏                   南 伸坊 看取りの医者               平野国美 精神病院を捨てたイタリア捨てない日本   大熊一夫 差別のカラクリ              奥田 均 江戸切絵図今昔散歩            新人物往来社編 微視的お宝鑑定団             東海林さだお 男おひとりさま道             上野千鶴子 PFI神話の崩壊             尾林芳匡 掏摸                   中村文則 巡査の休日                佐々木譲 山崎豊子自作を語る            山崎豊子 Another                 綾辻行人 わたしの蜻蛉日記             瀬戸内寂聴 学問、楽しくなくちゃ           益川敏英 君たちは何のために学ぶのか        榊原英資 追想五断章                米澤穂信 逆風                   松崎 洋 日本人の知らない日本語          蛇蔵 明るい方へ                太田治子 思春期の子が待っている親のひと言     大塚隆司 人生の歩き方               塩沼亮潤 星をつくった男              重松 清 幸せの作法                坂東眞理子 鳩山由紀夫事典              北海道新聞社編 読者はどこにいるのか           石原千秋 父を葬る                 高山文彦 老い楽対談                上坂冬子・曽野綾子 女脳はまっすぐしか走れない        米山公啓 幸子さんと私               中山千夏 私の庭                  花村萬月 かもの法則                西田文郎 無理                   奥田英朗 なでしこ御用帖              宇江佐真理 再会                   重松 清 風の王国                 葉室 麟 漱石の長襦袢               半藤末利子 ジャパン・プライド            江波戸哲夫 ニサッタ・ニサッタ            乃南アサ ゼロ・ハチ・ゼロ・ナナ          辻村深月 《児童書》 帰ってきた半ズボン隊           ゾラン・ドヴェンカー すみ鬼にげた               岩城範枝 絵で見るおふろの歴史           菊地ひと美 なんてすてきな日             アンドレ・ダーハン 文系?理系?               志村史夫 双子のヴァイオレット           ジーン・ユーア ゆっくり大きくなればいい         最上一平 魔女のボタン               ルース・チュウ パンパイヤガールズ            シーナ・アーサー しあわせのおくりもの           カール・ノラック 1ねん1くみ1ばんサイコー!       後藤竜二 なっとうさんがね・・           とよたかずひこ ぐりとぐらのおまじない          中川李枝子 1つぶのおこめ              デミ ミッケ! こわーいよる          ウォルター・ウィック 《図書館員お勧めの1冊》 アトランティス・ミステリー プラトンは何を伝えたかったのか 庄子大亮 著  大西洋上に繁栄した巨大な島が、一昼夜にして海中に没した。ヨーロッパ人が持つ先入観とは無縁であり、さらにプラトンの真意を見抜く歴史学者の眼を持つ著者がアトランティス伝説の謎を解きます。  庄子さんは昭和50年生まれで西目町出身(本荘高校卒)。大阪大学、関西大学、立命館大学で非常勤講師をされています。本来の専門は西洋古代史で、本作品がデビュー作。 26〜27ページ 市民団体などの催しあれこれ…市民伝言板 ※1月15日号に掲載希望の原稿は12月22日(火)が締め切りです。 ■コアラちゃん教室に遊びにおいで! とき…毎月第3水曜日(3月・8月を除く) ところ…本荘カトリック幼稚園 内容…12月「クリスマスの飾り作り」、1月「人形劇」、2月「お店やさんごっこ」 対象…就園前の乳幼児と保護者 持ち物…内ズック、着替え お問い合わせ…本荘カトリック幼稚園(рQ2−2068) ■本荘高校吹奏楽部クリスマスコンサート とき…12月23日(水)午後1時30分開場、午後2時開演 ところ…本荘文化会館 入場料…500円 お問い合わせ…本荘高校吹奏楽部顧問・加藤(рQ2−0832) ■ダンスパーティーを開催します とき…12月27日(日)午後1時45分〜4時 ところ…アクアパル 会費…1,500円(前売りおよび予約には抽選券付き) 予約・お問い合わせ…竹内(рO90−3363−9263) ■ミッドナイト「ライブIN阿弥陀」行く年来る年カウントダウン(入場無料) とき…12月31日(木)午後11時30分〜除夜の鐘、新年・午前0時 ところ…廣誓寺(日役町) 内容…仕舞・人の世を寿ぐ「高砂」/尺八演奏・宇宙の調べ古典尺八本曲「阿字観」/ほか。 お問い合わせ…亀崎(рQ2−3246、Eメールkame.e@blue.plala.or.jp) ■本荘北中学校第4期卒業生「還暦を祝う会」開催のご案内 とき…平成22年2月6日(土)正午〜受け付け、午後1時〜お祓い ところ…ホテルアイリス 会費…男女とも15,000円 対象…本荘北中学校の卒業生で昭和41年春卒業の方 ※ご案内が届いていない方は、至急ご連絡ください。 お問い合わせ…実行委員会事務局 サン測量設計・松永(рQ4−3313、FAX24−3314) 善意 本荘ライオンズクラブ 市にビデオプロジェクター一式を寄贈  本荘ライオンズクラブ(細谷繁雄会長)が11月23日、チャーターナイト45周年事業として、福祉のために役立てられればと、DVDプレイヤー、ビデオプロジェクター、スクリーンを市に寄贈くださいました。このビデオプロジェクター一式は、今後手話講習会など福祉や保健分野で活用されます。 国際ソロプチミスト本荘 通学路へ防犯灯4基を寄贈  国際ソロプチミスト本荘(齊藤昭子会長)が11月26日、西目地域内の通学路に防犯灯4基を設置し、寄贈くださいました。この防犯灯は「愛の一灯」と名付けられ、市内の通学路へ設置されています。 市役所 各施設 年末年始の業務状況(12月27日〜1月4日)  市役所・各施設の年末年始一部業務は次のとおりです。ご確認のうえお出かけください。 ○印…通常どおり 休印…休業・休館                  (12月)         (1月)                  27 28 29 30 31 1 2 3 4                   日  月  火  水  木 金 土 日 月 (本庁) 市民生活課窓口(рQ4−6243) 休  ○  ※  ※  休 休 休 休 ○ 市税収納窓口(рQ4−6256)  休  ○  ※  ※  休 休 休 休 ○ ※29日(火)午前9時〜午後3時、30日(水)午前9時〜正午に本庁窓口を開設します。取扱業務は住民票謄抄本の発行、印鑑登録と証明書発行です。戸籍の証明書発行、住民登録の異動手続きは行いませんので、お急ぎの方は28日(月)までにお済ませください。なお、システム更改のため、28日(月)の個人認証サービスは休止となりますのでご注意ください。                  (12月)         (1月)                  27 28 29 30 31 1 2 3 4                   日  月  火  水  木 金 土 日 月 (ごみ) ごみ収集(全地域)          ○  ○  ○  休  休 休 休 休 ○ 本荘清掃センター          休  ○  ○  ○  休 休 休 休 ○ 矢島鳥海清掃センター        休  ○  ○  休  休 休 休 休 ○ 埋立地(本荘)           休  ○  ○  ※  休 休 休 休 ○ ※埋立地は30日(水)正午まで。し尿処理施設は30日(水)正午以降、業者による搬入ができませんので、前もって許可業者へ汲み取りなどの依頼をしてください。 ◆ごみ処理に関する問い合わせは、生活環境課(рQ4−6253)、各総合支所市民課まで                  (12月)          (1月)                  27 28 29 30 31  1  2   3    4                   日  月  火  水  木  金  土   日    月 (本荘) 休日応急診療所       日中 菊池  休  休  休  休 桑山 佐藤(伸)佐藤(譲)休 (рQ4−3917)    夜間 奥山  休  休  休  休 桑山 神坂   菊池   休 ◆診療時間と担当医師は、日中:午前10時〜午後4時、夜間:午後6時〜9時です。                            (12月)         (1月)                            27 28 29 30 31 1 2 3 4                             日  月  火  水  木 金 土 日 月 鶴舞温泉(рQ3−7227)              ○  ○  休  休  ○ ○ ○ ○ ○ ぱいんすぱ新山(рQ8−1661)           休  休  ○  ○  ○ ○ ○ ○ ○ 本荘勤労青少年ホーム(рQ2−0900)        ○  休  休  休  休 休 休 休 休 (矢 島) 矢島勤労青少年ホーム(矢島教育学習課рT6−2203) 休  休  休  休  休 休 休 休 休 寿康苑(рT6−2940)               ○  ○  ○  休  休 休 休 休 ○ 福祉会館(рT6−2205)              休  休  休  休  休 休 休 休 ○ (岩城) 亀田城佐藤八十八美術館(рV4−2500)       ○  休  休  休  休 休 休 ○ 休 (鳥海) 紫水館(рT7−3020)               ○  ○  休  休  休 休 休 休 ○ 鳥海診療所(рT7−2003)              休  ○  ○  ○  休 休 休 休 ○ 直根診療所(рT8−2004)              休  ○  ○  休  休 休 休 休 ○ 笹子診療所(рT9−2321)              休  ○  ○  ○  休 休 休 休 ○ ※各地域の図書館・図書室の休館日は本紙12月1日号15nをご覧ください。 おくやみ申し上げます <11月16日〜30日受け付け分> 佐藤友久さん(旧大内町功労者・北福田)は11月29日永眠されました。昭和16年に岩谷村消防団に入団、昭和63年に旧大内町消防団副団長を務められ、55年余りにわたり住民の生命と財産を守る消防活動に携わり消防団の充実・発展に尽力。また、旧大内町土地改良区理事長や交通指導隊長、固定資産評価審査委員を務められました。昭和46年旧大内町消防団幹部功労表彰。平成9年勲六等単光旭日章。85歳。 板 垣 絹 子 さん(68歳)葛法 成 田 道 昭 さん(69歳)水林 金 子 真 也 さん(49歳)中竪町  野 久 雄 さん(75歳)石脇 佐 藤 共 子 さん(68歳)大鍬町 工 藤 オスヱ さん(91歳)出戸町字赤沼下道 星 川 心 一 さん(81歳)松ヶ崎 佐 藤  博  さん(62歳)石脇 鈴 木 タ マ さん(91歳)石脇 早 川 リ ヱ さん(83歳)裏尾崎町 佐 藤 達四郎 さん(94歳)表尾崎町 三ヶ月 小夜子 さん(90歳)本田仲町 藤 原  登  さん(75歳)内黒瀬 矢 作 悦 子 さん(76歳)赤田 柴 田 キヱ子 さん(78歳)砂子下 畑 山 ハナヨ さん(93歳)砂糖畑 北 村 克 哉 さん(71歳)本田仲町 大 杉 正次郎 さん(77歳)矢島町元町 小 松 アサヱ さん(85歳)矢島町荒沢 佐 藤 ハナ子 さん(64歳)矢島町矢島町 麻 生 キワノ さん(91歳)矢島町元町 畑 澤  宏  さん(76歳)矢島町荒沢 三 浦 收 三 さん(84歳)矢島町七日町 小 幡 ワ 一 さん(78歳)矢島町七日町 堀 井 トシヱ さん(89歳)岩城勝手 今 野 怜 子 さん(81歳)岩城内道川 小 寺 トキヱ さん(77歳)陳ヶ森 佐 藤 弘 和 さん(53歳)西沢 三 浦 テツエ さん(97歳)前郷 阿 部 トキヨ さん(86歳)前郷 遠 藤 セ ン さん(93歳)岩谷麓 石 井 銀 一 さん(80歳)岩谷町 石 井  博  さん(58歳)岩谷麓 佐々木 ツ ヤ さん(93歳)小栗山 池 田 武 司 さん(70歳)大内三川 小 石 金 一 さん(86歳)深沢 遠 藤 弘 幸 さん(37歳)東由利法内 潟 保 義 孝 さん(76歳)西目町西目 佐 藤 世志子 さん(40歳)鳥海町上川内 村 上 宇 市 さん(89歳)鳥海町猿倉 お誕生おめでとう<11月16日〜30日受け付け分> 伊 藤 結 奈(ゆいな)ちゃん(和也さん)大鍬町 遠 藤 泰 良(たいら)ちゃん(淳一さん)畑谷 工 藤 羽 那(はな)ちゃん(政志さん)川口 安 井 涼 太(りょうた)ちゃん(伸也さん)一番堰 小 川 柊 奈(しゅな)ちゃん(主税さん)川口 本 間   耀(よう)ちゃん(一成さん)藤崎 佐 藤 粋 奏(すいと)ちゃん(歩さん)水林 相 良 悠 華(ゆうか)ちゃん(光洋さん)石脇 佐 藤 す ずちゃん(透さん)川口 菊 地 哲 平(てっぺい)ちゃん(訓さん)川口 嵯 峨 弥 來(みらい)ちゃん(新弥さん)川口 東海林 愛 斗(まなと)ちゃん(努さん)赤沼町 板 垣 楽 生(らき)ちゃん(大介さん)滝ノ沢 高 野 紗 來(さら)ちゃん(裕さん)内越 堀   圭 佑(けいすけ)ちゃん(正広さん)中梵天 猪 股 由 奈(ゆな)ちゃん(久泰さん)上野 佐々木 愛 純(あすみ)ちゃん(英喜さん)西小人町 板 垣 蓮 飛(れんと)ちゃん(聡さん)矢島町城内  橋 龍 人(りゅうと)ちゃん(昌記さん)矢島町元町  橋 裕 成(ゆうせい)ちゃん(成暢さん)岩城内道川 石 川 寿 杏(じゅあん)ちゃん(毅明さん)岩城亀田大町 齊 藤   暖(だん)ちゃん(孝平さん)岩城内道川 大 場 心 遥(こはる)ちゃん(祐さん)森子 工 藤 穂 香(ほのか)ちゃん(博行さん)東由利蔵 福 田 那由多(なゆた)ちゃん(健志さん)西目町出戸 佐 藤 流 生(るい)ちゃん(友也さん)西目町沼田 坂 爪 希 維(きい)ちゃん(孝さん)西目町出戸 佐 藤 理 史(りひと)ちゃん(和正さん)鳥海町下川内 満100歳おめでとうございます  武田アサヨさん(明治42年11月25日生まれ・埋田)と鷹谷トヨヱさん(明治42年11月28日生まれ・表尾崎町)に、市から賀詞と長寿祝金が贈呈されました。  これからもお元気でお過ごしください。 スナップ 許さない! DV(ドメスティック・バイオレンス) 市内団体が街頭キャンペーン  女性に対する暴力をなくす運動期間(11月12日〜25日)に合わせ、DVへの理解と関心を深めようと、11月20日、働く婦人の家自主グループの会(磯貝道子会長)会員の皆さんが、市内スーパーでリーフレットなどを配りました。 人の動き 11月末日現在・住民基本台帳  人 口 87,110人 (−21)   男  41,670人 (−25)   女  45,440人  (+4)  世帯数 30,090世帯 (+2)               ( )は前月比 28ページ City Yurihonjo  東西南北 市内の6団体が出演 市民俗芸能大会 「伝統の技」を後世に―  今回で三回目となる市民俗芸能大会が十一月二十九日、東由利体育館で行われ、約三百人の観衆が市内の各地区で受け継がれている伝統芸能を堪能しました。  本市には現在、六十二の民俗芸能団体があり、今回はその中の八ツ杉星宮大明神神楽講中(矢島地域・市指定無形民俗文化財)、葛岡獅子舞保存会(大内地域)、天神あやとり保存会(鳥海地域・市指定無形民俗文化財)、亀田大神楽神楽講(岩城地域・市指定無形民俗文化財)、平岡獅子踊り保存会(本荘地域)、舟打場獅子舞保存会(東由利地域)の六団体が出演。幕間には芸能の紹介や視点について、県民俗学会副会長の齊藤壽胤さんによる解説もあり、観衆は勇壮荘厳に繰り広げられる舞と囃子に興味深く見入っては、出演した団体へ盛んに拍手をおくっていました。  これまで受け継がれてきた「伝統の技」。先人に感謝して、これからも大切に守り継いでいきたいですね。  【写真/舞手があや棒を華麗に操る「天神あやとり」】  【写真/平岡獅子踊】  【写真/亀田大神楽】  【写真/葛岡獅子舞】  【写真/八ツ杉星宮大明神神楽】  【写真/舟打場獅子舞】  【写真/伝統芸能の熱演に拍手をおくる観衆】 広報ゆりほんじょう15日号は「お知らせ版」を発行します。  来年1月から3月までの間、広報ゆりほんじょうの15日号を試験的に「お知らせ版」として発行します。  広報広聴課では市民の皆さんに広く親しまれる広報紙づくりを目指しています。広報ゆりほんじょうに関するご意見やご要望を広報広聴課までお寄せください。 由利本荘市歌 時に添い歴史つらぬき 里をうるおし人をむすんで 子吉川 海へと向かう水の道 その海はせめぎあう世界へひらく 先人の知恵に学んで今日を生きる ふるさとの四季おりおりに 花はほほえみ風は薫(かお)って 鳥海の 山きよらかに裾をひき 頂(いただき)はめくるめく宇宙につづく 子どもらとともに夢見て明日を創(つく)る 【写真/無病息災を願って―(亀田大神楽)】 森林環境の保全などに配慮した紙を使用しています。 平成21(2009)年12月15日号 編集・発行/由利本荘市広報広聴課(рO184−24−6237) Eメール:kouho@city.yurihonjo.akita.jp No.114(通巻) 毎月1日・15日発行 〒015−8501 秋田県由利本荘市尾崎17番地 印刷/(株)本間印刷所