表紙 広報ゆりほんじょう 特別お知らせ版 平成28年 2016年1月1日 http://www.city.yurihonjo.akita.jp 編集・発行◎由利本荘市広報課 「総合防災公園」整備へ その1 第4回市議会定例会最終日の昨年12月16日に、総合防災公園整備事業の工事請負契約締結案が可決されました。 今後、工事に着手し、およそ30カ月をかけて一帯の施設整備を行います。 この「特別お知らせ版」は、事業の内容をご理解いただくためにシリーズで発行するものです。今回は事業の概要や予想図、経緯などをお知らせします。 バスケットボールコート4面が取れるメインアリーナは、 プロ競技やコンサートもできる「夢あふれるステージ」に!! (図)メインアリーナのイメージ 2〜4ページ ◆基本コンセプト(概念)   すべての市民が安全・安心・快適に利用できる「複合型交流拠点」を創出   国のモデル的な防災公園事業として整備   総合防災公園は、@安全な暮らしを支える防災拠点(広域防災拠点)、A広域スポーツ交流拠点(プロスポーツ公式戦や各種スポーツ全国大会・イベント、地域住民の健康増進活動の場)、B地域のにぎわい交流拠点(地域コミュニティー施設や広場)、C人と自然が共生する環境にやさしい拠点(環境学習の場など)としての活用を図り、国のモデル的な事業として整備するものです。 ◆施設の概要  アリーナ(体育施設・コミュニティーセンター)、屋根付きグラウンドを建設   総合防災公園の施設概要は次のとおりです。  □アリーナ   ▽建築面積約11140平方メートル▽延床面積約16652平方メートル   ▽構造 鉄骨鉄筋コンクリート造り(一部鉄筋コンクリート造り、鉄骨造り)地上2階建て(一部3階建て)   ▽主要用途 体育施設(1、2階)、コミュニティーセンター(1階)、合宿所(2、3階)   「アリーナ」には、メインアリーナ(バスケットボールコート4面可)、観客席(固定2264席、可動式800席)、サブアリーナ、ホワイエ(ホール)、武道場、テラスなどを整備します。「コミュニティーセンター」には会議室、宿泊所が設けられます。  □屋根付きグラウンド   ▽建築面積約1613平方メートル、   ▽延床面積約1613平方メートル    冬でもフットサルやテニスなど、屋外での球技が楽しめるようになります。   ※施設利用者駐車場 約1千台分 ◆財政計画との整合  将来負担を考慮し、市財政計画内で調整  アリーナと屋根付きグラウンドに係る施設整備費総額は95億5780万4千円で、財源見込みは次のとおりです。  ▽国庫補助金 17億8050万円  ▽合併特例債 73億8840万円  ▽一般財源 3億8890万4千円  国土交通省補助金や合併特例債に係る国からの交付税措置により実質的な市の負担は大幅に軽減されており、その額は26億542万4千円で、長期的な実質公債費比率を含め、市の財政計画規律を守りながら、将来に大きな負担とならないよう事業を進めてまいります。  また、国庫補助金3億6750万円を、実施設計と用地造成に活用しています。 ■施設整備費 [総合防災公園整備費]  本体工事費 8,167,560千円 メインアリーナ、サブアリーナ、武道場、コミュニティーセンター  外構工事費   839,100千円 駐車場、多目的広場、外構など  その他     551,144千円 屋根付きグラウンドなど  計     9,557,804千円 (うち市の実質負担2,605,424千円)  測量試験費   207,071千円 地形測量、地質調査、実施設計など  用地費     701,000千円 防災公園用地  備品費     513,000千円 体育器具など  計     1,421,071千円 (うち国庫補助367,500千円) [周辺インフラ整備事業費]  測量試験費       19,119千円 市道竜巻1号線他  市道整備費      763,000千円 竜巻1号線、田尻石脇線、石ノ花環状線  下水道整備費   1,100,000千円 公共下水道、雨水幹線  都市計画道路整備費  575,000千円 砂子下田尻線、秋田本荘線(国道7号)  計        2,457,119千円  □建設地 由利本荘市石脇字田尻野地内(旧国立療養所秋田病院跡地)  (図)「総合防災公園」の全体イメージ(左がアリーナ・右が屋根付きグラウンド)  (図)屋根付きグラウンド  (図)屋根付きグラウンド(内部)  (図)アリーナ(体育施設・コミュニティーセンター)  (図)テラス  (図)武道場 ■これまでの経緯  市が買い戻し、地域要望を踏まえて設計  国立療養所跡地については、合併直前の平成17年3月に旧本荘市土地開発公社が先行取得しましたが、利用計画が検討されないまま、長く「雪捨て場」として利用されるのみとなっていました。  長谷部市長は、市長就任時に国療跡地の利活用のための専門部署を設置するとともに、市が早期に利用できるよう、買い戻しに当たってきました。その後、昨年6月に市が買い戻しましたが、それまでの約9年半にわたり、金融機関に毎年1200万円の利息を支払い続けてきました。  市では、各界各層23人の委員で構成する「利活用検討委員会」を立ち上げ、利用構想を協議・検討するとともに、その経過や内容を各地域協議会や議会に丁寧に説明してきました。  この間、本荘市体育協会や石脇財産区議会、本荘地域町内会長協議会、多くの町内会や競技団体などから新しい体育館設置の要望書が提出されてきていました。  こうした経過を踏まえ、国療跡地の有効活用と、「新体育館の整備を」という地域要望を踏まえ、平成25年4月に「基本計画案」を、平成26年8月には「基本設計案」をまとめ、議会特別委員会で説明し、審議をお願いしてきました。  平成27年9月、最終的な施設整備費と、周辺の道路や下水道整備などのインフラ整備費をまとめ、議会の防災公園整備特別委員会の審議を経て可決いただいたものであります。 【問い合わせ先】 総合防災公園管理運営準備事務局 TEL24‐6276  ※次号では工期やスポーツ面での活用案などをお知らせします。 【総合防災公園事業の経緯・今後の予定】  平成15年12月 国立療養所秋田病院廃止    16年 3月 厚生労働省・秋田県・旧本荘市が「跡地利用検討会」で「スポーツ・防災・民間福祉」目的で活用すると結論     国立病院機構と旧本荘市、本荘市土地開発公社が固定資産売買契約締結           (宅地128,626u 8億1,086万円。平成26年9月までに由利本荘市が土地開発公社から買い戻す条件付契約)    17年 3月 所有権移転完了(土地開発公社名義)市町村合併により由利本荘市誕生           21年 4月 長谷部市長就任    24年 7月 国療跡地利活用検討委員会設置    25年 3月 国療跡地利活用検討委員会が市長に基本計画案を答申        5月 民間福祉ゾーン(1.8ha)を青嵐会へ売却           旧本荘養護学校跡地(0.66ha)を等価交換により取得        6月 基本計画を策定    26年 6月 土地開発公社から市が買い戻し(11.05ha約7億9,300万円。約9年半に及ぶ金融機関への年1,200万円の利息支払い完了)        8月 基本設計完了    27年 3月 実施設計完了       12月 工事入札       12月 市議会議決後、本契約、工事着手    28年    スポーツ振興計画策定(予定)           「スポーツ立市」宣言(予定)    30年 3月 周辺インフラ(市道・下水道など)完成(予定)        6月 工事完成、引き渡し(予定)        9月 外構一部と屋根付きグラウンド完成(予定)       10月 開館(予定)    32年 3月 外構完成(予定)         7月 東京オリンピック2020開催  ◆Interview   本物が見られ、外からも人を呼び込み、マチが活性化する施設に期待しています   国療跡地利活用検討委員会委員長 本間達雄さん(78歳・中町)   検討委員会では「由利本荘市に人を呼び込み、地域を活性化するために、どうするか」を協議しました。総意として「全国大会を見せてやりたい。その器が必要だ」となり、バレーボールやバスケットボールのコート4面を取れる規模が基本になりました。今、壮年以上が1000人も参加するマスターズ大会などがすごく盛んです。このクラスでは、どの競技もサブ体育館が必要になり、各地域の既存施設の活用にもなると考えます。また、非常時にはアリーナが避難場所になることも、防災面からとても重要だと思っています。   まず、子どもたちに全国大会や東北大会など、レベルの高い競技を見せてやりたい。これは各団体の皆さんの一致した意見でした。「市民が使え、外からも人を呼び込み、マチが活性化する」ものだと発想を切り替え、「本物のプレーヤーに来てもらい、子どもたちやみんなで楽しめる」ようになる新しい施設に期待してほしいと思います。