(目的)

第1条　この告示は、判断能力が不十分な認知症高齢者、知的障害者及び精神障害者(以下「要支援者」という。)に対し、民法(明治29年法律第89号)に規定する成年後見等制度利用の支援を行うことにより、要支援者がその有する能力を活用し、自らが希望する自立した日常生活を営むことができる環境の整備に資するとともに、要支援者の権利擁護を図ることを目的とする。

(支援等の種類)

第2条　支援等の種類は、次に掲げるとおりとする。

(市長申立ての対象者)

第3条　市長申立ての対象者は、本市に居住し、かつ、住民基本台帳法(昭和42年法律第81号)の規定により本市に住所等を記録し、又は登録している要支援者で、次に掲げる理由により、親族等の成年後見等開始審判の申立てが期待できない者とする。

(市長申立ての基準)

第4条　市長は、次条に基づく市長申立ての要請があった場合は、市長申立ての対象者に関して、次に掲げる事項を総合的に勘案し、必要があると認めるときに市長申立てを行うものとする。

(市長申立ての要請)

第5条　次に掲げる者は、市長申立ての対象者がいると判断したときは、市長申立ての要請をすることができる。

(市長申立てに要する費用の負担)

第6条　市長は、非訟事件手続法(平成23年法律第51号)第26条の規定により、市長申立てに要する費用を負担する。

(市長申立てに要する費用の助成)

第7条　市長は、市長申立てにより審判が下され、成年後見人等が選任された者が、次の各号のいずれかに該当する場合であって、市長が特に必要と認めるときは、前条第3項の市長申立てに要した費用の返還を求めないことで第2条第2号に規定する助成を行うものとする。

(親族等申立てに要する費用の助成の対象者)

第8条　市長は、本市に居住し、かつ、住民基本台帳法の規定により本市に住所等を記録し、又は登録している要支援者について成年後見等開始の審判の請求を行った本人又は親族等が、要支援者とともに次の各号のいずれかに該当し、他に負担する者がいない場合で、市長が特に必要と認めるときは、第2条第3号に規定する助成を行うものとする。

(親族等申立てに要する費用の助成申請)

第9条　前条の規定により、第2条第3号に規定する助成を受けようとする者は、後見等開始の審判があった日から2箇月以内に、親族等申立て費用助成申請書(様式第1号)により、市長に申請しなければならない。

(親族等申立てに要する費用の助成の決定)

第10条　市長は、前条の申請を受理したときは、その内容を審査し、速やかに助成の可否を決定し、親族等申立て費用助成決定・却下通知書(様式第2号)により、申請者に通知するものとする。

(親族等申立てに要する費用の助成金の請求)

第11条　前条の規定により助成の決定を受けた者は、速やかに親族等申立て費用助成金請求書(様式第3号)により助成金を請求するものとする。

(審判申立ての手続)

第12条　成年後見等開始審判の申立てに係る申立書、添付書類、予納すべき費用等は、家庭裁判所の定めるところによる。

(成年後見人等報酬に関する助成の対象者)

第13条　第2条第4号に規定する助成を受けることができる者は、4親等内の親族以外の者が成年後見人等に選任された場合であって、本市に居住し、かつ、住民基本台帳法の規定により本市に住所等を記録し、又は登録している者で、次の各号のいずれかに該当する者とする。

(成年後見人等報酬に関する助成の内容)

第14条　市長は、前条に規定する者に係る成年後見人等報酬の全部又は一部に関して、申請に基づき助成金を交付するものとする。

(成年後見人等報酬に関する助成の申請)

第15条　前2条の規定により、第2条第4号に規定する助成を受けようとする者は、報酬の額が決定した日から2箇月以内に成年後見人等報酬助成申請書(様式第4号)により、市長に申請しなければならない。

(成年後見人等報酬に関する助成の決定)

第16条　市長は、前条の申請を受理したときは、その内容を審査し、速やかに支援の適否を決定し、成年後見人等報酬助成決定・却下通知書(様式第5号)により、申請者に通知するものとする。

(成年後見人等報酬に関する助成金の請求)

第17条　前条の規定により助成の決定を受けた申請者は、速やかに成年後見人等報酬助成金請求書(様式第6号)により助成金を請求するものとする。

(届出の義務)

第18条　第2条に規定する支援等を受けた者は、次の各号のいずれかに該当するときには、速やかにその旨を市長に届け出なければならない。

(助成の中止等)

第19条　第2条第4号に規定する助成を受けた者が、第13条の規定に該当しなくなった場合は、助成金の受給資格は消滅する。

(助成金等の返還)

第20条　市長は、偽りその他不正な手段により、助成を受けた者があるときは、その者に対して、その助成した金額の全部又は一部の返還を命ずることができる。

(住所地特例等の取扱い)

第21条　第3条に規定する市長申立ての対象者、第8条に規定する親族等申立てに要する費用の助成の対象者、第13条に規定する成年後見人等報酬に関する助成の対象者には、介護保険法第13条に規定する住所地特例対象者であって、入所等前の住所地が本市にあった場合及びその他法令の規定により援護を行っている場合を含むものとする。

(その他)

第22条　この告示に定めるもののほか、必要な事項は市長が別に定める。